chocalate days 2

□たとえ夏が終わっても
3ページ/6ページ

「幸村くん…」


『次はちゃんと、楽しむテニスをするよ。球技大会の時、お前が言ってたようにね』



…思い出した。


球技大会の決勝で負けた私は、慰めてくれた幸村くんに言ったんだ。"テニスって楽しいね"って…。


幸村くんは、私のあんな何気ない一言を覚えて…。




『今日は随分と泣き虫だね、愛美』




幸村くんは、どこかすっきりしたように笑っていた。




「それでも私は…っ」




勝って欲しかった。


約束なんて関係なく、ただ純粋に。


みんながどれほど努力してきたのか、それを知っていたから。




『…俺たちは、ここで終わる気はないよ』
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ