chocalate days 2
□二学期の始まり
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「何の音かな?」
「…テニスコートの方からだな」
幸村くんは立ち上がってフェンスからテニスコートを覗いた。私も気になったので幸村くんの隣に行ってテニスコートを見てみる。
「あれは…」
幸村くんが驚いたように目を見開く。
テニスコートにいたのは、赤也くんだった。
「…っ、まだだ…。まだ、足りねえ…!」
昼休みでみんなが食事をしているこの時間、赤也くんはただラケットを振っていた。何を言っているかのはここからじゃわからない。…でも、赤也くんが必死なのはわかる。
「赤也くん…」