そのた

□闇のわかめ
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「風間先輩……」


キィ、と扉が開いた瞬間、風間は思わずのけぞった。

暗黒を具現化したのかというくらい、真っ暗なオーラが現れたからだ。例えるなら、海底で揺れる大量のわかめである。

大量のわかめを引き連れて扉の隙間から覗くなまえに、風間は「と、取り敢えず座りたまえよ」と言った。


「すみません……自動販売機、故障中でして……」


「何だって!?」と風間は顔を上げた。
しかしその目に映るのは―――




「……」




すっかり沈んでしまった、なまえの姿。
俯いていている姿は、さらに小さく見えた。
はらりと落ちた前髪。
そこから覗く目には
薄らと濡れ、涙の膜が――





「わ、わかったから」


風間は思わず口にした。


「……」


それでも何も言わないなまえに、風間は動揺した。そして背に手を当てると、なんだか焦ったように口を開く。


「そ、そこまで落ち込む必要はないじゃないか。」


風間は困ったように眉を下げ、なまえの背を摩った。


「どうせ特集の時に会うのだろう?だったら、その時に貰うから。あああぁ、そんな顔をするんじゃないよ。」


動揺しきっている。


「いいね?次に貰う。それで僕は満足さ!大満足さ!!だから、いいね?ね?」


コクリと頷いたなまえに、風間はふう、と安堵の息をもらした。
額を拭う様な仕草で、前髪を掻き上げる。



「あの……」



ポツリとなまえが口を開いた。


「私……水筒ならありますけど……お茶でよろしければ……あ、い、要らない、ですかね、はは、ペプシとお茶って、色以外全然違うし、迷惑ですかね」


段々としどろもどろになり顔が蒼ざめて行くなまえ。突然、風間はその両手をガシッ勢い良く掴んだ。


「いる!いるいるいる!!いるに決まっているじゃないか!ははは!色が一緒!?十分だよ!僕は咽が乾いているからね、それで我慢しようじゃないか!!はは、ありがたく頂くよ!!」







やけくそである。



















―――しかし
その甲斐あって、なまえは嬉しそうに、ちょっぴりはにかんだ。
























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ここにきてまさかの
風間さんキャラ崩壊。
必死な風間さん。頑張れ風間さん!



          

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