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正臣が、挨拶もそこそこに群集の中を歩き始める。


「じゃ、行こうぜ。とりあえず外に出よう。気分はまさしくGOウエスト。西口と見せかけて西武口方面に向かうトリッキーな案内人、俺」


「そうなんだ。で、西口と西武口ってどう違うの?」


「……滑った」


正臣と優佳と共に歩く帝人の中で、群集への恐怖は大幅和らいでいた。そんな帝人を見ていた優佳は柔らかい笑顔で帝人に話しかけた


「竜ヶ峰くん池袋には東武デパートが西口に、西武デパートが東口にあるの。」


「へぇ、そうなんですか。小鳥遊さん詳しいですね」


「わたしは長い間池袋にいたからね」


さっきまでは大人っぽかった優佳がいきなり無邪気な笑顔を見せると帝人は顔が熱くなるのを感じて優佳から顔を反らすと今まで黙っていた正臣が割ってはいるように言葉を放つ


「……ああくそ一度滑ったネタを優佳は何事も無かったように解説するし帝人は優佳に照れるしなんなんだよ一体」


「よく分からないけど、滑らなきゃよかったんだよ」


「……お前って結構毒舌家だよな」


正臣は苦虫を噛み潰したような顔を見せるが、諦めたようにため息をついて呟いた。


「まあ今は俺の顔と優佳の笑顔に免じて見逃してやろう。じゃ、どっか行きたいとこあるか?」


「ええと、チャットでも前言ったけど、サンシャインとか……」


「今から? ……まあ俺はいいけどよ、行くんなら彼女の一人でも連れてった方がいいぞ」


そう言いながら正臣は優佳の手に指を絡めると優佳は真っ赤になって正臣の顔を見ると正臣は優しく優佳の頭を撫でた
 
 
 
 
 
 
 
 
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