時渡

□第2章
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〜IN コキリの森〜

「やっと着いたぁ〜」

『ここ?』

「うん。
ここがサリアたちの暮らしてる“コキリの森”だヨ」

『へぇ〜』

しばらく歩いて辿り着いたそこは森が開けた集落みたいな所で、穏やかな空気が流れてる。

うん、空気綺麗な所は好きですよ。

リンクたちと似たカッコのコたちがちらほら見える。


「あれっファド?」

「えー?あ、ホントだ」

「サリアー!
ファド見つかったんだー?」

「うん!見つかったよ!」

僕らに気づいたコたちが近づいてくる。
(ちなみに迷いの森の入口はちょっと坂を上った辺りにある)

「Σちょファドそのケガなに!?;;」

「森でウルフォスに襲われちゃって;;」

“ウルフ”ってことはさっきの犬っころは狼だったのか。

うーん…

どう見ても犬じゃないかぃ?

あんなショボい狼いるの?


「リンク、その人ダレ?」

コキリの1人が僕のことをリンクに尋ねる。

「あ、この人はネル。
迷いの森の湖で倒れてたんだ」

「迷いの森で?」

「てことは森の外から来たのか?」

「でもスタルキッドじゃないよね?」

『ん?スタルキッドってなに?』

「モンスターの一種だよ。
外から森に入った子供はスタルキッドになっちゃうんだ」

え、ヤだなにそれ怖い。

他にもっとやりようあったろうになんであえてそのシステムを採用したし。


























「おいっ!ダレだよお前!!」

急に威勢のいい声が聞こえてくる。

見るとなんかがに股でそばかすだらけの男の子がいた。

『僕?』

「お前以外に誰がいるんだヨ!」

『誰と言われてもねぇ…』

むしろ僕が教えて頂きたいです。

というか初対面の相手を指さすのは失礼じゃないのかな?


「ミド!いきなり失礼だろ!!」

リンクが少年に反論してくれた。
(あの少年はミドって言うのか)

キミは礼儀があるよね。

同じ森で育ったっぽいのに何この違い。


「ウルセー妖精ナシ!
オレ様はコイツに聞いてんだ!
口出しするんじゃねー!!」

「(ブチッ)なんだとっ!!」

リンクがミドにつかみかかる。

『おぉ…リンクがキレた;;』

おとなしいコだと思ってたんだがな。

「リンクに“妖精ナシ”は禁句だからネ」

『ふ〜ん…妖精って?』

「あ、妖精って言うのはね…」

僕がサリアたちに妖精について教えてもらってる間にもリンクとミドの言い争いは続く。

「大体森の外から来ただと!?
外から入ってきたヤツはみんなスタルキッドになるんだぞ!」

「ならないかもしれないだろ!
ていうかネルは今何も分からなくて困ってるんだよ!
そんなにつっかかるな!!」

「はぁ!?」

『ん?』

お?なんか言っちゃった感じ?
まぁべつに構わんが。

「どういうことだヨ!」

『あー、ミド…だっけ?
悪いね。
そういうわけだから、僕自分のことよく分からないから。
なんでここにいるかもよく分かんないんだよねぇ』

「そ、そんなの信じられるか!
仮にそれがホントだとしても、コイツが危なくねーって証拠は無いだろ!!」

ふむ、用心深いな少年。

それとも僕見た目そんな怪しい人?

後者だとしたらちょっとヘコむなぁ。

『ほら、僕武器とか持ってるように見える?』

「そ、それは…」

実は持ってなくても作れるから関係ないけどね。

まぁ無くちゃ戦えんとは言わんけどさ。

『というか、攻撃する気だったらここに着いた瞬間攻めてとっくに全滅させてるっつーの』

「あー」

「ネル強いもんねぇ」

『ありがとー』

「ていうか私たちデクの樹サマに会いに行くのよね。
だからミドさっさとそこ退けやゴルァ」

THE・サリア鬼化

「Σ!! うぅ…;;」

結局ミドは鬼化したサリアの気に当てられて敗北したww

なに?サリア最強説勃発?ww


「ネル!
デクの樹サマの所行こっ?」

『んー』

「リーンークー」

「Σゴメンナサイ!!(半泣)」

『サリア鬼神化しないでー!!;』

「「(賑やかだなー)」」

サリアをなんとか宥めながら森の長老さんのいる所に向かった。























ちなみに……



「行ったねー」

「ねー」

「てかさー」

「うんー」

「「ネルめっちゃカッコよくない!?」」

「だよね!?」

「私も思った!」

「背高いし!」

「イケメンだし!」

「優しそうだし!」

「ちょっと不思議な雰囲気とか?」

「「あー!」」

超ガールズトーク

「「(女子って、あーゆーのが好きなんだな…)」」←男子

そんな会話が後ろでされていたなんて思いもよらない←
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