短編
□これが日常。
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「蘭丸ぅー!たっくんノリ悪いんだけどー!!」
授業の間の10分休み。
次の授業準備をする者もいれば、友達と楽しく談笑してる人、男同士で今はやりのものまねをしてたりと、いろいろ。
そんな中で、大きな声を出しながら、
ピンクの髪のツインテールが特徴の彼のもとへ走って行く人が約一名。
「俺に言うな。」
次の授業準備をしていた彼はそっけなく言葉を返しました。
「えー、蘭ちゃんひどっ!」
お返しと言わんばかりに、昔から嫌がっていた名前で呼んでやる彼女は非常に楽しそう。
「蘭ちゃんとか言うな、気持ち悪い。」
気持ち悪いくなんかないもん、と言って踵を返したように彼女はまた違う彼の所に行きます。
「たっくーん!蘭丸がひどいんだけどー!」
「………。」
ふわふわウェーブの髪の毛が特徴な彼は、全力で無視をします。
「たっくーん?あたしの声が聞こえないのかーい?返事しないとその髪の毛お湯でゆでるぞ!」
「なっ、俺の髪の毛はワカメじゃない!ってゆうか、円華も毎日よく飽きないな。」
そう、彼女は毎日といっていいほど拓人で遊びます。
「へへ〜、だってたっくんの反応面白いから!蘭丸とはまた違う!」
「面白いとか言うな。ってか、早く円華も授業準備しろ。」
ぴしゃりと拓人が言います。
そんな拓人の言葉を聞いて……
「なにさー!いいもん、たっくんより蘭丸の方が好きなんだから〜!!」
「そんな、前々から分かってることを言ってどうする。」
「うぅー、蘭丸〜!!」
「なにさ。」
「…蘭丸、こんなときくらいそっけない態度やめようよ。」
「いつものことだろ?」
「もう…、蘭丸あたしのこと嫌いなの…?」
「…ばーか、大好きに決まってんだろ。」
「ハァ、他でやってほしいものだな。」
こんな二人に思いっきりあきれる拓人でした。
これが日常。
(蘭丸ー、キスして〜?)
(たく、しょうがない奴だな。)
(お前ら周り気にしろよ。いつも思うけど、他でやれ。)