ほん
□Next, it is not.
1ページ/1ページ
「俺のこと、涼太って呼んで欲しいっス!」
「えっ?」
すごい真剣な顔して黄瀬君はそんなことを言った。
「えっと…え?」
「だから、俺のこと涼太って呼んでほしいっス」
普段黄瀬君と呼び慣れている私には少し、と言うよりすごく困惑する話だった。しかも付き合ってるわけでも無いのに名前呼びって大丈夫なのだろうか。それに…
「黄瀬君には沢山のファンの子達が居るから名前呼びはちょっと…」
女の子には平等に接するのが黄瀬君だったはず。私だけ名前呼びしたらなんか怖いことになりそうだ。
「…そうっスね。ごめん!無理いって…」
「大丈夫!気にしてないよ」
「名無しさんっち!やっぱ一回だけいいっスか??」
「…しょうがないなあ。…り、りょっりょ…」
「あとちょっとっス!」
名前で呼ぶってこんなにも恥ずかしいんだね。いつも苗字だからかな…
「りょう「涼太。もう部活始まる時間だぞ、遅刻する気か?またメニュー増やされたいのか」
「赤司っち!!!」
もう少しで言えそうな時にバスケ部のキャプテンさん、赤司君に遮られた。
「黄瀬ちんのメニューは今日も5倍か〜」
赤司君のうしろからは紫原君がお菓子を抱えて立っていた。
「二人とも何でこんなところにいるんスか!」
「たまたま通りかかっただけだ」
どうやら部活に行く途中だったところに黄瀬君がいてもうすぐ部活時間なので呼んだらしい。
「メニュー5倍はキツいんですぐ部活行くっス」
「あ、頑張ってね黄瀬君」
「ありがとうっス!!つづきはまた今度っスね」
そう言ってウィンクして黄瀬君は部活に言った。
恥ずかしかったので今度なんてありません。
Next, it is not!
(赤ちーんあの二人なにしてたのー?)
(リア充)