ほん
□ It falls to love.
1ページ/1ページ
「紫原君そろそろ部活始まるよ?」
「あー、このまいう棒新作味だー」
聞いてない…。
部活があるってのに学校抜け出して近くのコンビニにお菓子を買いに行く紫原君を止めれるはずもなく、私もコンビニに来て一緒にお買い物するはめになった。紫原君が「名無しさんちんもお菓子買いにきたのー?じゃあ一緒に行こー」強引に連れられる形となった。
てか、そろそろ帰らないと…と思いつつもお菓子を見て目を輝かせている紫原君を見るのは飽きない。部活とはまた違う表情だよね。ギャップ?
「新作味ってなに味なの?」
「明太お好み焼き」
「…想像つかない」
新作味の中身を知って呆然としている私を置いて紫原君はレジへと大量のお菓子を持って行ってお会計をすませていた。
「ほらぼーっとしてないでいくよー」
「あっ、うん!」
コンビニをでてすぐに紫原君は今買ったばかりのお菓子を食べていた。買ったものの殆どがまいう棒らしい。美味しいのかな…
「なにー?名無しさんちん食べたいのー?」
「えっ?あー、食べたいと言うか美味しいのかなーって」
「…まさか食べたこと無いー?」
「?うん」
紫原君はすごい吃驚した顔をしていた。それと同時にまいう棒をレジ袋の中から取りだして私に差し出した。
「これあげるよー」
「でも…」
「いーから」
少し躊躇っている私を見て紫原君はまいう棒の包装を取って私の口に近づけた。紫原君が早く食べなよと言うような目をしていたので、一口貰うことにした。
「じ、じゃあいただきます」
私がまいう棒の端に口を付けたところで紫原君がいきなり反対の方をくわえ食べていた。
これ俗に言うポッキーゲーム!!
太さ全然違うよ!
まいう棒の端をくわえたまま硬直している私とは反対にバリバリと食べ進む紫原君。このままじゃ、キ…!
思わず目を瞑るとバリバリと言う音が聞こえなくなってパキッと言う音がした。
「名無しさんちん全然食べて無いじゃんー美味しいのになー」
紫原君は平然とそんなことを言っていた。
「もしかして名無しさんちんキスされるとおもったのー?」
「!!」
「図星だー、じゃあすればよかったー」
「だっだめだからね!」
「えーなんでー?」
「そーゆーのは相手の合意の上でやるもの!」
「じゃーもっかいやろ!ついでにキスするから!」
「だめ!ほら!部活いくよ!」
「けちー」
部活で誤魔化したけど、紫原君なら別にいいかもって一瞬思った私はきっと_____
It falls to love.
(敦、なんで名無しさんは真っ赤なの?)
(わかーんない、室ちんわかるー?)
(…なんかしただろ)
まいう棒ゲームとか太すぎて卑猥