あなたといたい。改訂版

3。続き 改訂版『ラベンダーバスタイム。』


2ページ/2ページ




(こりゃあ、早くしないと本当に放せなくなりそうだ。ラベンダー風呂には、入れてやりたいしなあ。今は我慢、我慢)
「さっ、洗ってやるよ。姫は、どーぞリラックスしていて下さいませ」
 そっとバスチェアーに座らせ、温度を調節しシャワーを掛けてやる。

「じゃあ、頭から洗おうな。これ使うか」
 シャンプーハットをなまえの頭に被せる。それさえも、似合っていて可愛く見える。

「おお、これはこれは。なまえ姫。シャンプーハットまでお似合いになるとは、さすがでございます」
 彼女が楽しそうにくすくす笑う。その笑顔が愛しくキラキラと見え、オレはもう一度キスをする。

「可愛いですよ。姫」
 シャンプーを泡立てて頭を洗ってやる。彼女は気持ちよさそうだ。

「んーんー、すっごく気持ち良い。昴はシャンプーまで上手なんだね」
「お褒め頂き光栄でございます。姫、お痒い所はございませんか?」
「いいえ、昴が丁寧に洗ってくれたので特にありません。ありがとう」
「では流しますよ」
 トリートメントまで済ますとシャンプーハット外す。

「ねぇ、今度は僕が昴の頭洗ってあげるよ」
 彼女が振り向き言うのが彼女らしくて、ふっと笑う。

「執事のわたくしが、なまえ姫に洗っていただくなんて。とんでもございません。それよりなまえ姫、お身体を洗いましょう」
「遠慮しなくても良いのにぃ。それにしても。もし、昴が執事で僕が姫だったら──。きっと、ドキドキして御公務も習い事も手につかないだろうなあ」
「それはどうしてでございますか? なまえ姫」
「んー今のままでも十分すてきな昴がだよ? 執事服着ちゃうなんて、凄過ぎるでしょ。執事服も似合いそうだし、その長い綺麗な指に白い手袋でぇ……。勉強を見る時はメガネなんてかけちゃったりしてー。……多分、きみ。反則的にすてきだろうからさー。ドキドキ、クラクラしちゃうよ。きっと。あーぁ、昴の執事服姿、見たいなぁ。執事喫茶辺りに潜入捜査とかないかな」
「フフッ……」
「あ、笑ったな。ちょっと恥ずかしいやつになってた? ふふ。でもぉそうするとぉ……。女子は執事とか好きだから危険かも。昴と執事の組み合わせって最強だもん。超モテモテに違いない。はぁあぁあぁ……」
「姫。そんなため息など、おつきにならずとも。どうぞ、ご安心下さいませ。わたくしの主は生涯なまえ姫さま、ただおひとりだけにございます。さぁ、姫お身体を洗いましょう。姫、こちらへお身体を。失礼いたします」
 そう言って優しく彼女を洗った──。


3。続き
──ラベンダーバスタイム。──


End.


3。+α 改訂版『やすらぎの夜。』

へ続く。




前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ