short story
□涙目少女は夢を見る
1ページ/5ページ
学園パロです^^
アリスなどは全くもって関係ありません(`・ω・´)
意味がわからない物語でサーセンww
――――――――――――――――――――
―――――どうして、私だけ……?
ずっとずっとそう思ってきた。そう、ずっと……。
+涙目少女は夢を見る
物語を語ろうか。これはずっとずっと昔にあったこと。キミも知らない誰も知らない物語。
一人の少女が紡ぐ、その物語を……語ろう。それは最初、とても哀しくて残酷なスタートの物語だけれど。
―――――誰にだって、起こる可能性のある出来事でもあるのだから…。
++
『20XX年、8月某日』
「お母さん早くっ!! お父さん、もう車に乗って待ってるよー!!」
「はいはい。……そんなに海が楽しみ? 蜜柑」
「うんっ!」
元気に母親の手を引っ張り家から出てくるのは、綺麗な茶髪をツインテールにまとめた少女―行平蜜柑―だった。
どうやら今日は海に行く予定のようで、蜜柑はそれをものすごく楽しみにしているらしい。
元気すぎる娘を抑えることができない母親の柚香は、困ったように笑い、娘にされるがままに外に引っ張られている。
「みかーん! あんまり柚香を困らせるなよー!!」
「はーい!」
笑顔でそう蜜柑は答える。そして柚香は家の鍵を閉める為に蜜柑の手をパッと離す。そして蜜柑は車に乗り込んだ。
そして家の鍵を閉めた柚香もまた車に乗り込む。父親である行平泉水はそれを確認するとすぐ車を走らせた。
窓を開け放つと涼しい風が髪の毛をなびかせた。キラキラと輝く森林が駆け巡っていくのを蜜柑は興味深そうに見つめている。
「森林が多いのも…悪くはないわね」
「そうだな。風も涼しいし、風景も綺麗だし…何より空気がうまい!!」
「空気に味ってあるの?」
そんな和やかな会話をしながら1時間程度車を走らせる。すると高速道路が渋滞していて前に進めない状況になってしまった。
蜜柑は柚香の膝の上で眠っている。柚香は外を眺めていた。そして前に進もうと泉水がアクセルを踏む―――――……。
「う…っ」
―――――ドン…ッ!!
衝突音。激しい衝撃が3人を襲った。……泉水の運転していた車が高速道路の壁に激突したのだ。
急に泉水を襲った心臓発作がそうさせた―――――……。
そして、次に蜜柑が目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。