short story
□さあ、お前の願いを言ってご覧?
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―――――夜の街、と呼ばれる不思議な不思議な街に、ある言い伝えがありました。
『もし、大切なモノを失ってもいいというくらいに叶えたい望みがあるのなら、便箋に願い事を書いて、封筒に入れなさい。
封筒と便箋は、強く願う者の前に現れるでしょう。漆黒の、星が散りばめられたような美しい封筒と便箋が。
そして、願いを本当に叶えたいのなら、その便箋を入れた封筒を、月の光が当たる所に置きなさい。
宛名には、ちゃんとこう書きなさい。
――――――――――夜の使者、第一使徒様』
―――――そうして次の日の夜、目の前に現れるのは―――――。
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