SILVER DANCE

□第13話
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「何でアタシまで攘夷志士扱い!?異名があったら全員攘夷志士か!!」

「土方さん、犯行グループから要求です」

「あ!?何だ?」

銀時とヒメコを離し、土方は沖田を見た。

「『ジェネシスのウォークライダンスをやれ』って言ってきてやすぜ」

「何だよジェネシスって!!」

「中国にあるマイナースポーツ」

「スポーツって言うより、クソゲーや」

ボッスンとヒメコは軽く説明する。

「それをやれって言ってます。(土方限定)で」

「ちょっと待てェェ!!今、明らかに付け足しただろ!!」

「しょうがねーよトシ、サーヤちゃんら人質の為だ」

「知らねーよ、ウォークライダンスなんて!!」

仕方なしに言う近藤に、透かさず言い返す土方。

「土方さん、オレ達が教えるからやってくれ!!」

ボッスンとヒメコは、ウォークライダンスを教え始める。

「まず両手を高く上げて、指先も伸ばして…」

2人がやる動きに、土方は合わせる。

「1、2、3、4で両手を左右に振る。右、左、右、左で」

「同時に腰は、逆方向に振るんや。左、右、左、右って」

「で、5、6、7、8のリズムで片足ジャンプ」

「ハーイ、ハーイ、ハーイ、ハーイ、トン、トン、トン、トンのリズムで、これを2、3回繰り返すんや」

「ふざけてんのか!?こんなスポーツあるか!!」

「いや、あるからジェネシスやれって言ってきたんですよ。つーか、さっさとやれよ土方コノヤロー」

「土方さん、今は羞恥心は捨てて下さい!!」

「おまえなら出来る筈だぞ、土方!!」

沖田に続き、椿と銀時も言う。
尤も、椿以外は明らかに悪ふざけだが……。
土方は青筋を立てながら、ウォークライダンスを始める。

「ハーイ、ハーイ、ハーイ、ハーイ」

高く上げた両手を振り、腰を逆方向に振った。

「トン、トン、トン、トン」

片足でジャンプをする。
これらの動作を、2、3回やった。

「やりましたァァ!!あの鬼の副長と恐れられる土方十四郎が、ウォークライダンスを!!」

マスコミら報道陣は、爆笑しながら土方を撮っている。

「何で知ってんだよ!!」

かなり恥ずかしい思いで、土方はツッコむ。

「さぁ!この後ジェネシスを始めるのでしょうか!?」

「しねーよ!!」

「土方さん、間違えました。ジェネシスじゃなくて、『ヒュペリオンをやりたいから持ってこい』でした」

「どんな間違いだ!つーかヒュペリオンって何だ!?また意味分かんねースポーツか!?」

キレた土方は、沖田を追い掛ける。

「ヒュペリオンはボードゲームの一種でさァ。何故か男しかハマれないクソゲーです」

沖田は追い回されながら、平然と答えた。

「おい、オレ達は今のうちにサーヤを助けに行くぞ!!」
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