SILVER DANCE

□第4話
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「さ〜て、新しい薬でも作るか」

化学準備室で、チュウさんこと中馬先生は、パイプをくわえながら今日も怪しい薬を作る。

「イレカワールは、人格が入れ替わるからな…」

ピルケースに入った錠剤を見ていると、ふと、アイデアが浮かんだ。

「そうだ。こういうのをやってみるか!」

中馬先生は早速薬を作り始めるが、その直後に爆発が起きた。


「つー訳で出来たのが、この『イレカワール改』だ」

「出来た経緯が分かんねーんだけど!?」

完成した薬を持って、中馬先生はスケット団の部室に来ていた。

『今回の薬は、どんな効果があるんですか?』

「ああ。イレカワールは、人格が入れ替わる。イレカワール改は、性格が入れ替わる」

「また凄ェ薬作ったな…」

「で、これをおまえらに試してもらいてーんだけど」

「は!?やだよ!!」

「修学旅行の時えんらいことになったの、もう忘れたんか!?」

ボッスンとヒメコは、猛反発だ。

「大丈夫だって。マウス実験でも成功してるし、今回のは、1日程度で元に戻るから。……多分」

「多分!?今、多分っつった!?」

「爆発はしねーぞ。これは言い切れる」

『それだけを言い切られてもな』

中馬先生は、イレカワール改を別の瓶に入れ替える。

「ん?チュウさん何やってんだ?」

「ただ飲むだけじゃつまらねぇからな。ロシアンルーレット風にしてみた」

瓶の中には、イレカワール改と同じ色と形をしたタブレットが幾つか入っている。

「イレカワール改が8割、あとの2割が飴だ」

「8割って!イレカワール改ばっかじゃねーか!!」

中馬先生は瓶を振り、その後ボッスンに投げる。

「万事屋の連中辺りと、一緒に飲んでみろ」

「嫌だって!!」

瓶をキャッチし、透かさず言う。

「この実験は、なるべくこっちの世界じゃやりたくねぇんだよ。オレぁ、上に目ェつけられてっから」

「知るかよ!」

「アタシらをマウス扱いすんな!」

「あー、そんなこと言っていいの?」

恒例のようになった、脅し文句を続けた。

「スケット団の顧問やめちゃうよ?」

(うっ…!!)

この一言を言われると、言い返すことが出来なかった。

「顧問(オレ)がやめたら、スケット団は廃部で」

「わーったよ!やればいいんだろ!?」

『相変わらず、最低な人だな』


「……と、いう訳で、この薬一緒に飲んでくれ」

万事屋に行き、ボッスンは銀時達に言った。

「飲む訳ねーだろ!そんな怪しい薬!!」

「頼むよ飲んでくれ。でないと、スケット団が廃部になっちまうんだよ!」

ボッスンは涙目で言うが、銀時は知らん顔だ。

「あ?そんなん知るかよ」

「協力してくれよ、この前、かまっ娘倶楽部のバイト手伝っただろ!?」

「状況が違いすぎだろーが!!」
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