□忍者の、僕。
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 いくら何でも監視人物の部屋にいるなんて、危険すぎると思うのです。
 しかし僕はこの学園のことなんて何にも分かりやしないので、授業で誰にも遭遇しない今。学園内を探索することにしました。

 束さん、何も教えてくれないんだもんなぁ‥‥

 そろりそろりと織斑千冬さんの部屋を出ると、長い廊下がいくつも交差していた。
 フカフカの赤い絨毯が敷かれていて、まるで高級ホテルのようだ。

 周りに警戒しながら長い廊下を素早く移動すると、出口がすぐ先にあるのに気付いた。
 扉をそーっと開けて、上を確認する。大抵、監視カメラは壁に取り付けられているのだ。

「(あった‥‥)」

 予想した通り、そこに外を監視するカメラが取り付けられていた。
 優はニヤリ、と口角を上げると、首から提げられていたカメラを手に持ち、そのカメラの上からシャッターを切った。
 カメラ独特のシャッター音が辺りに響く。
 そしてその写真を監視カメラの視線の先に針金で固定した。
 これで監視カメラの先を歩いても平気だ。

 優は再び周りに監視カメラの存在があるか確認すると、先程とは違う硬い地面に足をつけた。
 人がいない分、足取りが軽いということはない。前にそびえ立つ校舎のにはたくさんの人がいるのだ。その中にもちろん織斑千冬さんの姿もあるだろう。

 織斑千冬さんは今どこにいるのだろうか?

 優は校舎の中に駆け込んだ。

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