summer wars!!
□第8章
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佳主馬は、立ち去った冬希に追い付いた。
再び腕を掴む。
佳主馬「冬希…「なんで来たの」」
冬希「あたしは戦わない。戦っても、おばあちゃんは戻ってこないんだから…。」
佳主馬「戦わないでいれば、世界中に冬希と同じ思いを伴う人が増えるかもしれない。」
冬希「だからなに…?あたしと世界中の人なんて関係無いの。」
佳主馬「ばあちゃんは、冬希がそう思うことを願っていないよ。」
冬希「…もういいでしょ…。放してッ!!」
佳主馬「放さない。冬希が分かってくれるまで。」
佳主馬は握る手に力を入れた。
冬希「…!」
佳主馬「ばあちゃんは、色んな人達に電話をして、皆を励ましていた。そのおかげで克彦おじさん達は成功した。
つまり、ばあちゃんは全国を守ろうとしていた…というより、ばあちゃんはOZで起きている事にも負けずに戦い続けていたんだ。
倒す事はできなくとも、自分に出来ることはしよう…そう思っていたんだ。
ばあちゃんからの冬希への手紙。あれが、ばあちゃんの思いを冬希に託している証だ。」
冬希「!!」
冬希は佳主馬に振り返る。
佳主馬は真剣だ。
佳主馬「此処で頑張らないでいつ頑張るの?諦めないで。諦めないことが肝心だよ。冬希ならできる。」
冬希「か…ずま…」
佳主馬「…」
冬希「あたし…あたし…」
冬希は佳主馬の手を握った。
おばあちゃんの言葉を思い出した。
いいかい冬希。大事なのは、現実から目を背けない事。前を見る、直向きな心が肝心だよ。
直向きで、正直で、真面目な奴が最後に笑う。この事は覚えておきなさい。
皆の言葉を信じること。
皆の応援に耳を背けないこと。
皆を守ること。
皆を幸せにすること。
いいね?
誰かが困っているときは、助けてあげなさい。
誰かが泣いているときは、慰めてあげなさい。
誰かが怒っているときは、宥めてあげなさい。
此処で頑張らないでいつ頑張るんだい!諦めなさんな。諦めないことが肝心だよ。あんたならできる。
できるって!
だったら、最後まで直向きで、正直で、真面目な奴になって…
冬希「皆を、守る!」
佳主馬は笑顔になった。
佳主馬「朝顔畑に行くよ。」
そして最後に皆で笑おうじゃないの!