summer wars!!

□第2章
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冬希「おばあちゃん…?」

「!!…お入り。」



冬希「おばあちゃん!!会いたかった!!!」

栄「私もだよ。」

あたしはおばあちゃんに抱き着いた。

栄「元気にしてたかい?」

冬希「うん。勿論!」

栄「そう。それはよかった。」

冬希「ねえ、おばあちゃん?」

栄「なんだい?」

冬希「あたしね、12月にウィーンに行くことになったの。」

栄「冬希、まさか…!」

冬希は満面の笑顔で言った

冬希「ピアノ、イギリスのコンクールで一位で選ばれて、ピアニストになれるチャンスだよ!」

栄「よかったじゃないの!」

栄は冬希を抱き締める。


冬希「おばあちゃんに、ずっと言いたかった事なんだ!」

そう、冬希は小さな頃からピアノをやっていたのだ。
この屋敷の何処かにアップライトピアノがある。
冬希の為に買ったのだった。

栄「お祝いだ。ほら、この浴衣。私のだよ。」

冬希「この浴衣…!いいの!?」

栄「いいよ。お古だけど。」

冬希「ありがとう!おばあちゃん!大事にするね!」


栄が冬希にあげた浴衣は、冬希が昔から好きだった栄の浴衣だ。

栄は、お祭りに行くときは必ずこの浴衣を着てといつも冬希に言われていた。

黒地の布に、七色の朝顔が描かれた浴衣。


冬希「おばあちゃん、お礼にこれ。あげる。」

冬希が差し出したもの。

それは、冬希が5歳の時に作った折り紙の白バラの髪飾り。

冬希は昔から折り紙が得意だった。
…3歳の頃に亡くした母が教えてくれたから。


栄「ありがとうね。」

冬希「うん!」
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