転生した彼の学園モノ。
□1章:入学&試験1
1ページ/4ページ
「なかなかの敷地面積だな。」
今日は『タカチホ義塾』の入学式の日。そして、入学式が始まる1時間前に義塾の校門に立っている。
規定の制服に身を包み、和風の寝殿造りの校舎を見ているが、その周りには同じ制服を着ている多様な種族の者達が少なくない人数いる。そのほとんどが今日、この『タカチホ義塾』に入学する者たちだ。
そして、俺、種族クラッズである『クガミ』も『タカチホ義塾』に入学することになる。
俺が住むこの大陸には3つの冒険者養成学校がある。
『ドラッケン学園』『プリシアナ学院』そして『タカチホ義塾』の3つである。
それぞれ特色があり、
・『ドラッケン学園』
大陸東方のノイツェシュタイン王国にある、千年の伝統を持つ冒険者養成学校。正統派で古風だが、生徒たちはそのことを誇りにしている。
モットーは「世界に羽ばたく英雄を養成すること」
・『プリシアナ学院』
大陸西方にある学園で、冒険者養成学校としては最も新しい。新しいものを取り入れる傾向にあり、学科にも流行を取り入れたものが反映されている。
モットーは「神々の叡智を新しい世代に伝えること」
・『タカチホ義塾』
大陸南方にあり、東方タカチホ大陸からの移民たちが建てた冒険者養成学校。東方タカチホ大陸の文化と伝統を継承することが重視されている。
モットーは「大陸古来の文化と異文化の融合」
となっている。まあ、俺から言わせてもらえば、現状維持・革命進歩・古来旧式と言えるがな。
他には、共通なのは全寮制で基本学科は共通であること、逆に違う点でいえば学校で受けれる専門の学科があるのと制服が違うぐらいのものだ。まぁ、故郷に近いかどうかも関わってくるが…。
そして、一番異色なのが『タカチホ義塾』と言えるだろう。
他2校が地球で言う西洋風なのに対し、『タカチホ義塾』は完全な和風なのだ。もう一つ、学科としては存在していないが男女共に必須科目とされている『スモウ』があるのだ。
『スモウ』は地球の相撲と同じと捉えて構わないだろう、マワシに土俵まであるのだから。当たり前と言うべきか、女子からは敬遠されている。
。