転生した彼の学園モノ。改

□1章:入学&試験7
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「何をしたかわかってるわよね!?」

 モノノケを倒した直ぐだというのに、捲くし立てるようにクガミに詰め寄るあんず。明らかに怒ってる様子なのに、クガミは動じるどころかそ知らぬ顔をしている。

「何、とは?」
「あ ん た ね 〜 !!」

 今すぐにでも掴みかかりそうになったあんずをシオと彩で押しとどめる。あんずのそのような姿を見ても依然として態度が変わらないクガミ。そのクガミの姿が余計に癪に触ったのかシオと彩がいなければ今すぐにでも殴りかかっていただろう。

「何で、『自分の命を賭けた』のよ!!」
「「……。」」
「…。」

 沈黙。
 『命を賭ける』、字面にしてみれば覚悟がありカッコイイとさ思える行為。だが、今回に関して見ると『命を粗末にし、仲間を信じていない』ということに。そのため、シオと彩はあんずを抑えているものの、目線はクガミへと向いており『答え』を聞きたそうにしている。

「…信用はしている、だが信頼はしていない。」
「…どういうことよ。」

 不信感を隠そうともしないあんずにどうでもいいような表情で落ち着いているクガミ。対照的な2人にシオと彩は胸のうちでハラハラしながら見ているだけしかできなかった。

「昨日今日出会った奴をすぐに信頼できるわけがないだろ、同じ義塾だから信用はできるがな。」
「確かに出会ったばっかだと実力もなにもわからないかも知れないけど。ここに来るまでに戦闘は数多くこなしてきたんだから実力は大体把握できたでしょ!」
「実力がどうとかという話じゃない、その者を信頼しているかという話だ。実力を把握したからと言って、他の要素をほぼ全てを把握してない奴に背を任せたいとは思わん。」

 ああいえばこういう。お互い引かない現状にハラハラどきどきの部外者になっている2人は内心ではあんずの意見に賛成であった。
 モノノケが多く生息しているこの世界では同じ学校の者は信用して、信頼して『当たり前』だからである。信用し信頼しあわなければ死ぬ可能性が高くなり、現に今回の戦闘でもクガミは死ぬ一歩手前まで陥り、あんずは下手すれば大怪我する寸前だった。
 さすがにこのままでは拙いと感じたのか、シオが声を上げようとした。

「あ、あの!」
「分かってる、分かってるさ…。」

 シオの声がクガミに遮られた。が、その声に力はなくクガミの頭も若干項垂れていた。



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