Dream-TVXQ-
□有り得ない
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「あっ、社長!」
「こんな時間まで、残ってるの〜?」
「そろそろ帰りますよ」
「いつもありがとうね〜!」
カッコいい社長といつも一緒にいる秘書。
社長と違って、頭を下げるだけの挨拶しかしない。
「本当に、無愛想だよね」
「カッコいいのにね〜、僕も、ああなりたいなぁ」
「バロには、無理だよ」
「えー!!」
冗談を交わしながら、仕事を始める。
「こうの方が面白いかな…」
「こうの方がいいんじゃない?」
「あっ、そうだね」
会社の人は全員で10名という少人数。
しかし、かなり有名な会社だ。
「シンチェさん」
「あっはい!!」
「これ、頼んでいいかい?」
「はい!」
カッコいいユチョン社長。
愛嬌もあって、絡みやすい。
「ごめんね〜!ありがとう^^」
「いえ!」
「このお礼は、いつかするからね〜!」
「はい^^」
そう言って、急いで出ていくユチョン。
「カッコいい〜!!」
「いいなぁ!社長に直接頼まれるなんて、羨ましい〜!!」
頼まれただけで、周りの女性社員に羨ましがられる。
「じゃあ、お疲れ様!」
「「お疲れ〜」」
1人、1人と帰って行き一人になった。
「ふぅ…」
意外に内容が濃いな…
まだまだ帰れそうにないや…
「これコピーしなきゃ」
コピー機の前で、コピーが終わるのを待つ。
眠気に襲われて、首が前後に揺れる。
「イさん」
「………」
「イさん!!」
「んっ…」
誰かの声で目を覚ます。
「まだ居たんですか?」
「秘書さん…」
「もう3時ですよ」
「仕事が終わらなくて…」
「そうですか」
それだけ言って秘書室に入って行く。
「本当に冷たい人…もっと笑顔とか見せればいいのに」
「何かあったら言ってください」
「は、はい!!」
ユチョン社長だったら頑張れたのに…
よりによって無愛想な秘書とは…
「これをまとめて…」
結局終わったのは5時近く。
「終わったぁ!!」
「終わったんですか?」
「秘書さん…」
「お疲れ様です」
「今まで起きたんですか?」
「やることがあったので」
私が終わるのを待っていたわけじゃないのね…
「じゃあ、私はこれで」
「明日は8時出勤でしょう」
「そうですけど…」
「ここで寝ていいですよ。少しでも多く寝たいでしょう。私は社長の部屋があるので」
「いやぁ…でも…秘書さんに悪いですし…」
「大丈夫です。寝るなら早く寝た方が良いですよ」
「着替えとかないですし…昨日と同じ服は嫌ですし…シャワーも浴びたいですし…」
「風呂場はあります。着替えは、私がどうにかしますので寝ててください」
そう促されて、秘書室で寝ることにした。
「疲れた…」
「そこのベットで寝てください」
「すいません…ありがとうございます…」
ベットに寝転がると、いつもしない良い匂い。
「これが秘書さんの匂いだったんだ…」
社長の匂いもするベットで、いつの間にか眠りについていた。