Dream-INFINITE-

□先輩
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「初めまして!今日から配属されたシンチェ イです!よろしくお願いします!」


勤務2年目で飛ばされた先。


「初めまして、シンチェさんの担当、ソンギュです」

「よろしくお願いします!」


ちょっと気怠そうなソンギュにあれこれ教えてもらいながら、仕事を覚える。
デスクは隣で、分からないことはすぐに聞けるように配慮してくれた。


「すみません、これって…」

「あー…」


聞くと少しだるそうながらも、しっかりと教えてくれる。


「こうして、こう」

「これはこうですか?」

「そう、それで、こうすれば…ほら」


見た目とは裏腹に、仕事を丁寧にきちんとこなすソンギュ。
感心しながらも、なるべく質問しないよう頑張る。


「飯、行かね?」

「え?」

「昼休みだから、飯」

「もうそんな時間ですか?」

「うん、早く行かないと美味しいやつ売り切れるよ」

「私、お弁当なんです」

「そうなの?じゃあ、食堂行かない?」

「あ、いや、ソンギュさんが行くなら行きますよ」

「いや、良いよ」


そう言ってさっさと席を外して出て行ってしまうソンギュを目で追う。
冷たいのか、優しいのか良く分からない人。
とりあえず仕事を置いておいて、お弁当を開く。
ここの人たちは皆食堂で食事をするのか、誰一人残っていなかった。


「前の部署に戻りたい…」


前の部署は皆でわいわいご飯食べてたのに…
寂しいな〜…私も食堂で食べようかな…


「ほら」

「え?」

「コーヒー買ってきた」

「あ、ありがとうございます!!あ、でも、ご飯は…」

「買ってきた」


そう言ってコンビニの袋を顔の高さまで上げる。
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