フェイタン

□そばにいたい
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私はフィンクスと他愛もない話をしていた

「それでね!フェイタンがかばってくれたんだ!フェイタンらしくないよね!」

「さっきからフェイの話しかしてないぞお前」
そう言われて初めて気がついた
たしかに・・・最近フェイタンの事しか話してないような気がする

一人でう〜んと考えているとフィンクスは
「好きなんじゃねぇの?」
なんて信じられない事を言った
私がフェイタンを?

確かにいつの間にかフェイタンの事
ずっと見てたり 一秒でも傍に居たいと思うし
これが恋なのか!?
噂でしか聞いたことないけど・・・
あれか団長とパク的な?

「そうなのかなぁ」
ボソッっと言うとフィンクスはすかさず
「告れよ」
とか言ってきた
「ムリムリだって振られそうじゃん?怖いって(笑)」
流石にそこまでする勇気は私にはない

そこへ フェイタンがやってきた
「おい フィンクスワタシの本見てないか?」
団長が持っていた本の事だろう
どんどんこっちに近ずくフェイタン

なんだか 顔が徐々に熱くなってくる
やばい フェイタンの顔見られない!
そして見られたくないぃ!
恥かしくてその場から走り去った

「どうしたか A」
「さぁな(笑)」
  ・
  ・
  ・
自分がフェイタンの事を好きだって
自覚してから何故か顔を合わせずらくて
何日も避けてしまっていた

「ねぇA さっきフィンクスが呼んでたよ?」
フィンクスがいちいち私を呼びだす用って
なんだろう
すぐにフィンクスのいる場所に急いだ

「フィンクス?おーい」
フィンクスを呼んだ時 物陰に人が入って行った
「フィンクス?」
覗きこむと フィンクスではなく
何故かフェイタンがいた

ジッとこっちを見つめるフェイタン
顔が熱くなる

パッと顔をそむけてしまった
「あ、あのさフィンクス見てない?」
私が聞くとフェイタンは
「フィンクスお前呼んでないよ
本当はワタシ シャルに協力してもらた」
は?嘘をついてまで私を呼ぶって
何のために?

「なんぜワタシの事無視するか」
ズイっと顔を近ずかせるフェイタン
更に顔をそむけてしまった
これがフェイタンの怒りを買う事になった

「話すとき人の顔見るの常識」
ムッとした顔つきで睨んでくる
空気が重い
「このままでも話聞けるから」
顔見られたくない
きっと真っ赤だから
「Aがワタシの事さけてるのと
顔こちに向けないの不愉快ね」
そう言って私の顎を無理やり掴んで
自分の方に寄せた

「ワタシの事キライか?」
真っ直ぐな視線に見つめられ
更に恥かしくなった
「嫌いじゃないよ 用がないなら行くね!」
そう言ってフェイタンの手を振り払って
逃げるように皆のいる方に行こうとしたが
フェイタンは私の腕を掴んで逃がさないようにした
「なぜ逃げるか 用ならあるよ
なぜワタシの事さけるか聞いてるね」
フェイタンの事が好きだからなんて言えないよ
この状況でも私は目を合わせなかった
「ちっ」
っとフェイタンが舌打ちをして
私を無理やり押し倒した

「いい加減にするね なぜ目を合わせようとしないか!不可解て言たね」
キッってきつく睨んでくる
逃げようとしてフェイタンの胸板を押すけど
ビクともしない
「は、離してよ!」
力一杯押してやっと押し倒された体制から
元に戻った

「いい加減しにしてよ!フェイタンだって
私に嘘ついたでしょ!?馬鹿!!」
つい出てしまった 人を傷つける言葉
こんな事言うつもりはなかったんだけど・・・
フェイタンも見ずに前だけ向いて走った
「ははっ何してるかワタシ・・・。こんな事して・・・。ちっ」
後悔の言葉 だけどその言葉さえ
私の耳には入らなかった


それから何日か経って私とフェイタンは
一言もしゃべらなくなった
目が合う事も 傍にいる事もなくなった
ため息しか出ない

フェンクスに相談でもしよう
少しは気が楽になるだろう
そう思いフィンクスのいる部屋まで行った

「フィンクス〜」
部屋の扉を開けた時
フェイタンと入れ違った
パッと目が合ったが フェイタンがすぐに
そらしてしまった

「どうかしたか?」
フィンクスは私にそう聞いてくれた
そして今までのフェイタンと会った事を話した
すべてが話し終えるとフィンクスが立ち上がり
私の頭を 思いっきり殴ってきた
ゴツッと鈍い音が鳴る
「いっうぅぅ!」
言葉が出ないくら痛い

「馬鹿かお前等 さっきフェイタンにも
その話聞かされてな」
フェイタンが?
聞かされてって嫌そうに言うなって
「お前みたいに思いっきり殴ってやった
でも後悔してたって言ってたぞ」
フィンクスからその話を聞た直後走っていた
後悔とゆう言葉がいつの間にか
私の足を動かしていた
だけど何所を探してもフェイタンが見つからない
たまたまパクと合ってパクは私がフェイタンの事を聞く前に状況が理解できたのか
地下を指さしていた
ありがとう 一言言ってフェイタンのいる
地下まで走った

バンッ!!豪快に開かれる地下の扉
そこには驚いているフェイタン

バッとフェイタンを抱きしめて
「ごめん 私フェイタンの気持ち全然考えてなかった なんかつい 恥かしくて」
状況が理解できずに少しの間硬直していた
だけどやっと理解したのか抱きしめ返してくれた
「Aにそれ言たのフィンクスか
あの眉なし余計なお世話ね」
少し不機嫌そうに言った
「ワタシも悪かたよ」
私の頭を撫でながら言った
「あ、あのね」
素直に気持ちを伝えたかった
振られても構わない
「私フェイタンの事好きなんだ」
人に告白するのってこんなに恥かしいっけ?
顔が熱い
ちらっとフェイタンを見てみると
珍しく微笑んでいた
「ワタシもAの事好きね
ずと前から」
ずっと前からって?
「前からっていつぐらい?」
「蜘蛛結成時くらいだと思うよ」
えぇ!そんな昔からずっとあたしの事
思ってくれてたんだ
余計にフェイタンを思う気持ちが強くなったような気がする
「A 目つぶて」
なぜ?
「なんで?」
「いいから早くするよ」
よくわからないけど素直に従った方がいいよね
なんとなく目をつぶった

チュ
唇に何か柔らかいものが触れた
・・・・!!?
キスされた!?
ぱっと目を開けると
無邪気に笑うフェイタン

カァ―っと顔が赤くなるのがわかった
「ははっ顔赤いよ 照れてるか?」
意地悪そうにそう私をからかってきた
悔しい・・・。
グイッ
フェイタンの胸ぐらを掴んで
引きよせて頬にキスを返した
「お返し」
そう言ってにっこり微笑んだ

もう気持が離れるのは嫌だ
こうして2人でいられるから

これからもずっと
そばにいたい


                〜end〜

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