気合いで頑張れ

□1「…事故った」
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ある晴れた昼下がり市場へ続く道、大型トラックがゴトゴト生魚を乗せて行く。


学校帰りの少女数名が小さな公園前の横断歩道で信号が青になるのを待っていた。

他愛のない雑談をする少女達の横をボールが通り過ぎて行く、ボールの存在に気が付いた雑談中の少女達の内の1人がボールを目で追う。

車道に飛び出してしまったボールを追いかけて公園の中から小さな少年も車道へ飛び出しボールを拾う。

少女は気付いた、ボールを拾った少年の前方からは生魚を乗せた大型トラックが猛スピードで走ってきている。
そして少年と運転手どころか自分以外誰もそれに気づいていない。

とっさに少女は道路へ飛び出し少年の襟首を引っ張り歩道に投げ飛ばしていた。










代わりに車道へ飛び出した自分がひかれる事を理解することなく。











気が付いた時にはすでに遅く、直後に半端ではない衝撃と鈍い音が少女を襲い、目を見開いた少年と自分の名前を叫ぶ友人達が見え、そして暗転ー…。

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