III
□9欠片
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ガタンゴトンとやや早いスピードで走るトレインに追い付いたのはついさっきだ。どうやらミュウツーから受け取った力は使えば使う程体力を持っていかれる様で追い付いた今は、偶々ポケットに入れておいた栄養ドリンクで何とか体力を繋げていた。
だけどそんなのは誤魔化し程度だ。もうそんなに長く体は持ってくれないだろう。早々にこのトレインを何とかしなければならない。
『ガスの装置は確か…三車両目だったはず。』
追い付いた時、上を確認したが、下に入れるハッチなどは全く無い。そして今私がいるのは五車両目…最後尾だ。恐らく中に入れば連中とのバトルは避けられないだろう。動く度ズキズキと痛む身体に舌打ちする。麻痺も抜けておらず、スピードも出ない。バッグは連中に取られてしまい、治す事が出来なかったからだ。
『…さっさと、片付けてしまおう。』
怠く重たくなってきた身体を引きずりながら中に入れば、中に居た連中の2人組が、ポケモンを二匹出し、攻撃する様に指示をした。戸惑いながらもヘルガーは辻斬りを、フワライドはシャドーボールを繰り出してきた。