novel

□俺達の昼休み
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「ふぁ〜ぁ…」

時刻は12時30分。昼休みだ。いつも通り立ち入り禁止の札がついている鎖をまたいで屋上に寝そべり、売店で買ったコーヒー牛乳を飲んでいた

ぼーっと空を眺めていると、鎖の擦れる音がした
誰かが屋上に登ってきたようだ

「やべっ」

俺はとっさに寝たふりをした
俺は…馬鹿か?熊じゃあるまいし、寝たふりなんかしてどうするんだ!!隠れるとか逃げるとか他にあっただろ!!


「ん…?」

その人物は俺の横に立った。声からして先生ではなさそうだ
なんと声をかければいいかわからず冷や汗をかいていると、唇に柔らかいものがあたった。キスだ
そんな少女漫画みたいなことがある訳ない、と笑いながら目を開けた

「なっ、お前!!」

「なんだ、起きてたのか」

俺の上にまたがっていたのはつい最近サッカー部をめちゃくちゃにした奴だった
「何で…!!」

「別に意味はない」

「な、何のために!?」

「…暇潰し」


あのサッカーを潰す、と豪語していた剣城京介が俺を(性的な)暇潰しの相手として選んだ
いや、意味が分からない

だが俺にもプライドがある。いつものキャラを取り戻し、話す


「ふっ…お前も俺の虜になっ((」

またキスだ。セリフの途中でされると腹立つ


「っふ!んーっ!!…んんっ!?」

キスをしながらさりげなく尻を触ってくる
触り方が痴漢のおっさんだ
手が俺の自身にあたる

「んぐっ!?」


ギリギリ核心に触れる辺りをゆっくり指でなぞられる。もどかしい。

「腰が揺れてるぞ」

「え…?///」


剣城はニヤリと怪しい笑いを浮かべると、俺の耳元に近づいた

「なぁ、俺と…ヤろうぜ?」

「はぁっ!?」


こいつ…ゲイか…
だが天下の南沢。年下に掘られるのは嫌だ。さすがに無理がある
勇気を振り絞って言った

「お、俺が攻めならヤってやる」

あいつはキョトンとしていたが、くくっと喉を鳴らした
そして俺に抱きついて体を反転させた。

「…ん」

「…ヤれってことか?」

「ん」


勢いで言ったけどマジ怖い。目付きが蛇みたいだ。ヘタレの称号がつくのも嫌だからキャラを持ち直す

「ふっ…じゃあ、始めるぞ」

耳元でぼそっと呟く

「…っん」

これはやつにも効果があったらしく、くすぐったそうな顔をした
内心、弱味を握った!と喜ぶ、が顔には出さない


「耳が…弱い、んだな…ふっ」

「ぁっ」


ついに声出た
!よっしゃ耳攻めでいこう

「以外と…可愛いじゃねぇか…京介君?」

「んっ…るっせぇよ」


いい反応!これはいけるぞ、ここらで必殺技を使ってやる
唇を奴の耳に引っ付けて話す、言葉を発する度に快感が襲うように

「京介…どうしてほしい?」

「ぃあっ、ぁ…も、耳は、やめろっ」

「耳がどうしたって?ふっ」

「ひっ…やめろって!」

「嫌だ」


耳に噛みついて、舐める

「ひぁっ!…やめ、ぁっ…ゃ、だ」


何これ可愛い
女子みたいに喘いでやがる。心にメモ、剣城京介は耳が弱い


「次はどうしてほしい…?」

「好きにしろ」


俺は少し笑ってから奴の足の間に顔を突っ込んだ
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