魔法使いヒッキー

□その33
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「久し振りーハーマイオニー。」
「名無し!久しぶりじゃない!」
「あれー?何かハーマイオニー凄く綺麗じゃない?化粧でもした?」
「そ、そんなことないわよ。」

女の子らしい会話を珍しくしてるボクです。在校生が大広間に到着してすぐで、まだ何人か久しぶりの友人と話す為立ち歩く姿がいたるところにある。
そうそう、彼氏は今年が最後の学生生活だそうで、今年を無駄に楽しむそうです。
ハーマイオニーは髪をくるくるといじりながら、視線はチラチラと阿呆のロックハートを見ていた。あいつ死ねばいいのに。

「そーいえばハリーたちは?トイレか?」
「それが汽車の中でも見なかったの。…って、そういえば貴女も乗ってなかったわよね?」
「ボクは飛行煙突粉で来て良いんだ。」
「凄いじゃない。」

そうか?首を傾げてると、じーちゃんが立ち上がった。ハーマイオニーにまた後で、と言って席に座る。隣にはルームメイト兼ツンデレ女子のパンジー・パーキンソン。
今更ルームメイトの話かよ、って思った人に説明しよう。ボク、最近ルームメイトの名前知ったんだ。名前だけ覚えるのは遅いんだよね。すぐ忘れちゃうし。

「貴女、またグリフィンドールの奴と話してたわね。」
「もしかして寂しかったー?大丈夫だよーボクはスリザリンだし、君のルームメイトだよー。」
「べ、別に寂しかったわけじゃないわよ。」

はい、ツンデレいただきました。この強がりはただの萌えポイントですよ、パンジーさん。続々と入ってくる新入生を見てボクはなんとなく彼女に話しかけた。

「今年、どんな子くるのかなー?」
「さぁね。あんたみたいな子が入らなきゃ良いけど。」
「ボク愛されてるー。」
「ば、馬鹿言わないでよ!あんたみたいな子が二人もいたら大変なのよ!」

可愛いなぁ。にやにやと見ていると、ふと彼女がボクを見た。そしてじっと見た。これでもかって言うほど見た。そしてボクの頬をつまんだ。

「いひゃい。」「……名無しがいる!?」
「ダメなのか。」
「だって貴女前科があるじゃない!」

反論できません。ぼんやりと初々しい一年生の組み分けを見る。ふぅん…こういう風なんだ…。そういえば、去年ボクどうしたっけ?
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