secret love story
□恋があるから世の中です
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side…りょう
うざったい梅雨が終われば、いきなりクソ暑い7月。
オトンの結婚から1ヶ月…、同居からも1ヶ月。
アカン事だからの、1ヶ月。
まず忠義、あいつほんまにアカン。
最初っから、れなにベッタリやったけど、今はなんか見ててイライラすんねん。
自分かられなと距離をとろうとすんのに、構ってくれんと拗ねるし。
今更家族ってくくりに縛られて、勝手に複雑にもの考えよるし。
やからあいつは後悔してんねん、同居した事。
毎日一緒やから、余計辛くなっとるんやと思う。
そんな忠義を知りながら、ほっとくのはすばる。
冷たく見えて、距離をとって見守ってんねん。
割れ関せずに見えて、たぶん俺らの事を一番ちゃんと理解しよると思う。
ただ…、すばるにもアカンとこあんねん。
りなとれなに絡んだりとか、忠義がれなと話とる時にわざと真ん中入ったり。
見守ってるとこありつつ、からかっとるとこありで。
そんなすばるのくせに、俺には言う事言うねん。
『あんまり素直やないと、嫌われんで。』
めっちゃニヤニヤしながら、ある日言われた。
反論したら、凄い目力で見られて…、何も言えんくなったけど。
どうしても、りなとれなと同じようにでけへん。
れなとは普通やで、ほんま普通。
二人でおっても話すし、車出してって言われたら買い物とか行くしな。
でもりなにはでけへん。
変に意識してもうて、二人きりとか気まずいし…
誰かおらなあんまり話もせんねん。
。