甘い目眩

□彼氏様の憂鬱
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黒笑いの二人にいろいろと言われながらもどこかモヤモヤするとこはあったりして、俺、めっちゃ嫉妬深い小さい男やなぁって。


でも仕事行く前にメールした、今日泊まりに行こうって。

自分からしといて仕事をしながらもちょっと上の空、章ちゃんにまた怒られて、暇やし気分転換にお隣で昼飯。


すばるくんは元気がなくて、でも笑って俺の話を聞いてくれるから、やっぱ大人やなぁって思う。

元カレでもないやつに会っただけであんなんなる俺より、もっとほんまはしんどいはずやのにね。


今日は市場での清掃のバイトがあって、夕方前に俺は店を出て市場に向かった。

時期にもよるけど、あの店だけじゃ厳しいから俺も章ちゃんも店以外にバイトもしてんねん。

章ちゃんは夜から深夜のファミレスで、俺は市場や家の仕事に週二回はガソスタも。

倫子と付き合ってからは余計に頑張ってんねん、なんもない男ってかっこ悪いやんか。

お金が全てやないけど、本命の子にはやっぱカッコイイと思われたいし(笑)


倫子には途中で電話して、一緒に夕飯食うて遊んでから泊まりに行こうって話した、物凄いテンパりまくってたけど無理矢理決めてやった(笑)


市場では機械を使った大掛かりな掃除、月に二回ある三時間だけのバイト。

いつものようにこなすと、先輩たちに倫子のことを言われたってか、からかわれた。

俺らと歳の近い地元の奴らならみんな知ってるから、倫子と愛の事。

悔しいけどあいつらめっちゃモテてん、俺らかてみんなモテるほうやったけど、二人は他の女とは比べられないぐらい目立ってたで俺らとおったのもあるんやろうけど。


倫子は真面目系からちょっとチャラい奴らに人気があって、愛はヤンキー系に人気があったから、この中にも過去にどっちかに玉砕した人もおったりして…

ちょっとした嫌味も言われても、もう俺の女やし関係ない。

ぶっちゃけこんなんに負ける気もせーへんしな!

面倒な会話は簡単に終わらせると、時間までは黙々作業して、19時終わるとすぐに家に帰って風呂入って着替えたら迎えに行って…


家の近くから電話したらなんか緊張してタバコを吸った。

倫子はすぐい着たけど落ち着きがなくて、それがなんか可愛く思えて少し気持ちが落ち着いたから、章ちゃんのバイト先のガストに行くと今日は章ちゃんいる日でめっちゃ笑顔で接客された。


料理が来るまでは昨日の話、嫌やけどちゃんと聞いておきたかった、あいつらのことも愛のことも。

過去のこと、ほんまは俺がとやかく言える立場じゃない、現に倫子と付き合ってからも何人も覚えてへん女に遭遇して嫌な思いをさせてるから。

だから俺もちゃんと聞いた、昨日は酒が入ってってあれやったけど、ちゃんと聞いて納得したらもうええわってなってん。

今俺のやし、これから全部俺のもんになるしってな。







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