黒バス

□おもい。
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「…ねえ、すき。」
ポロリ…と溢れ出た言葉は
空気なんかよまずに
一番聞かれてはいけない相手の中へと落ちてしまった。




すき


この言葉をどれだけ溜め込んでいただろう。
彼のふとした仕草や言動ですぐに溢れそうになる二文字。
伝える気なんて最初からなくて、常に抑えつけて過ごしてきた。

(…ああ、これってためすぎたのが悪かったのかな)

普段から言ってれば良かったんだ。
頻繁に言葉にしていれば今、この言葉はこんなに重くならなくて済んだはずだから。
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