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□初デートに遅刻した理由
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いつもより少し強い風。
いつもより少し元気な太陽。
そんないつもとは少しちがってみえる風景の中に、これまたいつもより少し違う雰囲気の君がいた。
降り注ぐ光の粒に目を細め、二人掛けのベンチに一人、脚を組んで優雅に腰掛けている。
待ち合わせの時間まであと三十分以上もあるのにこんなに早くから待ってくれてることが嬉しくて、今日の事をそんなに楽しみにしてくれてるのかな、なんて考えて、なんだか照れくさくなって。
きっと君には俺がここにいることなんてバレバレなんだろうけれど、俺を待つ君をもう少しだけみていたいと思ったんだ。