★星箱
□アバター達の交流1
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大きな大きな会議室の中央に、四角く机をくっつけた様な場所がある。
そこに、OZのアバターである面々が揃っている。
机の上には、自身のマスターの名前と自分の名前が書いてある名札を置いていて。
うさ耳の彼女の後ろにある大きなホワイトボードには「テーマ:自分のマスターについて」と書かれている。
同じくうさ耳を持つ、背の高い男が手を上げたのを、うさ耳の彼女が指名した。
「はい、キング・カズマくん」
「…そもそも、この会議の必要性を疑うんだけど」
「良い質問ね!」
「質問じゃない、意見」
うさ耳の彼女は、細長い棒を振り回しながらホワイトボードに書かれているテーマを指した。
「この会議はかなり必要な事よ!
特に私のマスターである夏希と…健二君の為にもね!」
「え…そうなんですか?」
緑のストライプシャツを着た、ひ弱そうな少年が驚いたように返す。
「…夏希ちゃん。そもそもどうしてその…。
会議のメンバーが私達だけなの?
こう言うのって、色々な人の意見を聞いた方が参考になりやすいと思うんだけど…。」
控えめに発言した彼女は、黒いネコ耳を揺らしながら視線を夏希ちゃんと呼ばれたうさ耳の彼女に送る。
「それに、なんで俺達までここに居る必要があるの?」
うさ耳の彼…キング・カズマも、面倒くさそうに腕を組んだ。
「だって他の連中に言っても仕方の無い事じゃない?」
「そうなの…かな?」
「シルクスさん流されないで」
首を傾げた黒猫に、うさ耳はため息をつきながら首を振った。
「まあまあ、面倒くさい事は抜きにして。
今日のテーマについて話し合いましょう!」
意気揚々と、またあの細長い棒を振り回すうさ耳の彼女。
それに苦笑しつつ反対意見も何も言わない緑のストライプシャツの彼。
そしてよく解っていないが何か始まるみたいなのでわくわくと尻尾を揺らしている黒猫。
隣に居る黒猫が楽しそうなのを見て、何もかもを諦めたうさ耳の彼。
四人(四体?)は、ホワイトボードに書かれている文章を読んで、自分のマスターを思い浮かべた。