ネタ小説

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世界が平和になり、何もかも一段落着いた頃、大きなため息をついている男がある国にいた。

国の名はシンドリア王国

男の名は…





―――七海の覇王、シンドバット



*****


「何ため息ついているんですかシン。しっかり仕事をやってくださいよ。」



政務室の机に座るシンドバットの隣に立つ青年が言葉を放つ。

青年の姿は緑色のクーフィーヤを被りそばかすを特徴とするシンドリア王国八人称の一人、ジャーファルである。


「ジャーファルそんなこと言わないでくれ。少し考えているんだ、次の同盟国選びにね。」

「!!」


「同盟国」という言葉を聞き顔を険しくさせるジャーファル。国のため、シンドバットのためにこれからのことをについて真剣になる。


「宛があるんですか?」

「一応あるんだ。しかし、その国が厄介でね。」


どこの国と同盟を組むのかそして国はどこなのか考えがあるのかとシンドバットに聞くジャーファル。

しかし、返されてきた答えは一つのためいきと「厄介」というこれから面倒なことになりそうな言葉だった。


*****


「厄介…ですか。といいますと?」


場所が変わり言葉にした者は紅い髪で髪がボサボサな青年。

国の名は煌帝国。青年は煌帝国の第二王子である練紅明である。

聞いた相手は椅子に座っていて練紅明と同じ紅い髪をした男で第一王子、練紅炎である。


「その国は誰にも見つけられないという。例え迷宮の攻略者だとしても。」

「そんな国があるのですか?聞いたことがありませんが…。」

「見つけられないからこそ、あまり噂に出ない。」


「見つけられない」という言葉に目を丸くする紅明。自分が知らない国があったことについても驚いている。

紅炎はどうするか無表情な顔で考えていた。






「「その国の名は?」」






シンドリア王国と煌帝国のジャーファルと練紅明が場所が違えど声が重なった気がした。







「「チェーロ帝国」」





そしてまた、シンドバットと練紅炎の声もまた重なった気がした―――。






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