日常の外側
□シャッフル×パニック!
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if,みんなの中身が入れ替わったら。
※文章だけだと入れ替わったの分かりにくいと思うので、この回のみ台詞の前に名前を入れさせていただきます。
例:幸村(政宗)「party!」
()の中は中身。
窓から射し込む朝日の光で目を覚ます。
上半身だけを起こしてフアァァ、と伸びをする。
眠い目を擦り、ボンヤリとした視界に違和感を覚え、パッチリと目を開けた。
そこはいつもの私の部屋じゃなかった。カーテンは翠、枕も翠、壁には元就にパクられた筈の7月のポケモンカレンダー。日当たり良好。
…元就の部屋だ。
ふと自分の格好をみれば、例のピカチュウ着ぐるみパジャマ。
??(佐和)「何で私がこれを…」
そこまで言ってハッと口を両手で覆う。
口から出たのはいつもの私の声ではなく、元就の声。
まさか、と思い窓辺のピカチュウ目覚まし(不使用)を手に取り、透明なプラスチックの文字盤に顔を映す。
針や数字や真ん中のポケモン達に遮られてはいたが、私の思考を停止させるには充分だった。
元就(佐和)「……何これぇぇぇ!!?」
写っていたのは、元就の端正なお顔でした。
* * *
元就(佐和)「…状況を整理しようか」
現在、私たちはリビングに座っている。
あの後パニクって部屋から出ると同時に、他の皆も出てきたからビックリ。
しかもみんな揃って「なんで俺(私/某/我)がそこに!?」だもんなぁ。
どうやら全員入れ替わってるらしく、動揺しっぱなしだったけど、一応冷静になっていまの状況を整理しよう、となって今に至る。
元就(佐和)「じゃ、私から。私は佐和です」
佐和(佐助)「やっぱりね!俺様最初から分かってた!!
申し遅れました、呼ばれて飛び出て、人呼んで猿飛佐助!」
佐助(政宗)「Shit!なんでてめぇが佐和なんだよ…Ah,分かると思うが奥州の独眼竜・伊達政宗だ」
政宗(幸村)「某は真田源二郎幸村!!正直この状況には不満しか無いでござる」
幸村(慶次)「っはは!厳しいねぇ幸村!っと、俺は前田慶次だぜ!恋も喧嘩も」
慶次(小十郎)「『押しの一手』だったな、確か。…片倉小十郎だ」
小十郎(元親)「なんでこうなっちまったんだかなぁ…おっといけねぇ、西海の鬼、長曽我部元親たぁ俺のことよ!」
元親(元就)「ぐっ…何故我が長曽我部なのだ…!我が名は毛利元就!日輪の申し子とか言っていたが今はぽけもんの申し子なり!」
元就(佐和)「…普通に名前言えばいいのに」
分かりやすくまとめると、
佐和→元就→元親→小十郎→慶次→幸村→政宗→佐助→佐和…とループしているかんじだ。
…ほんと、なんでこうなったんだろ。
まぁでも、前回(猫化)よりはいいかもなぁ、話通じるし…
政宗(幸村)「れっつぱーりぃ!やーはー!」
佐助(政宗)「ダメだダメだ!!発音がなっちゃいねぇ!!」
佐和(佐助)「右目の旦那ァ、朝食どうするよ?」
小十郎(元親)「俺ァ右目じゃねぇぞ、猿の兄さん」
幸村(慶次)「竜の右目ならあっちだよ」
慶次(小十郎)「何がだ?」
佐和(佐助)「あ、そっかそっか。ありがとね真田の旦那」
元親(元就)「そやつは風来坊ぞ、阿呆猿めが」
佐和(佐助)「あー、ややこしいなーもう!」
元就(佐和)「………ダメだ。物凄く騒がしい」
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