日常の外側

□削除が口癖・正義の使者さん
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※もしも○○さんが来たら、長政様版
※いまいち口調掴めてないよ!
※既に馴染んでるよ!















「深影!見廻りにゆくぞ!」


「正義のためのパトロールっすか」


「ぱとろぉるだ!!」



我が家の新しい住人・長政さんは声高々に言った。


この人がやって来たのは三日前だが、今ではすっかり馴染み、TVの使い方からこの辺一帯の地理までばっちり覚えてしまっていた。


でも、彼が一人でパトロールに行くと色々大変なので、私と他一人が着いていくのが我が家ではすでに当たり前のことになりつつある。



「あいあいさー。政宗、暇でしょ着いてきて」


「うえー、めんどくせっ。わりぃけど、俺今忙しいんだ」


「いいとも観てるだけでしょーが。ほら行くよ」


「怠惰は悪だ!!」


「「はいはい」」



政宗もすでに諦めた様子で、頭を掻きながらノロノロ着いてくる。


キビキビ歩く長政さんとめんどくささが全面的に出てる私と政宗が向かったのは、何故か橋の下。


そこは近くの学校の不良によってスプレーで落書きされまくっていた。



「あーあー、いたずらもここまでくると酷いもんだ」


「よくやるよなー」


「なんという悪だ…!!削除する!!」



シャキーン



「ちょぉぉぉっ!!まてまて、ストーップ!!」


「その刀で何する気だてめぇ!!」


「ええい離せ!」



何処からともなく出てきた刀を構える長政さんを必死になって止める私と政宗。


落書きされた柱その物を削除する気かよもう!柱どころじゃないよ橋自体無くなるわ!!



「長政さん、例えどんな悪でも削除、ダメ、絶対!」


「むぅ…仕方がない。深影、これは貴様が持っていろ」


「ここで渡さないで!?……にしても、これ結局どーすんですか」


「瞬太郎はどうだ?」


「ナイス政宗。長政さん、ここは私の使用人さんがやってくれるので、他行きましょう」


「はっ…その通りだ、今も何処かで悪が蔓延っておるのだ!!こうしてはおれん!!」


「って待ておい!!」



先走って行った長政さんは政宗に任せ、瞬ちゃんをケータイで呼ぶ。


刀の処分も瞬ちゃんに頼み、私もあのはた迷惑な正義の使者を追いかけるのでした。




面倒事を持ち込む男
(こんびに前で屯するな、悪!)
(芥を捨てるな、悪!)
(すかぁとが短い、悪!)
((最早悪じゃねぇ))





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