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□純粋*青黄
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[青峰っちぃー]
遠くから大きく腕を振り俺の名前を呼ぶ
周囲にいる女達が黄瀬の存在を知り群がる
(阿呆…)
[っあ、ちょ、ごめん、通して欲しいっす…]
群がる人で前に進めずあたふたしている黄瀬
(ったく、しゃぁーねーな…)
群がる人の間を潜り抜け黄瀬の手首をとる
グイグイと引っ張り人通りの少ない路地に入る
[あんなとこで大声出すんじゃねーよ!!!]
[す、すいませんっす…]
ふと黄瀬の方をみると顔を伏せている
黄瀬の表情は分からないが掴んでいる手首の脈拍は早かった
(あぁ…こいつホント俺のことすきなんだな…)
この時そう感じたのだ
体育館にシューズの擦れる音、ボールの弾む音が響く
休憩時間は決まって黄瀬のファンの子が群れる
[あーも、うっせーな]
[すいませんっす]
[んだよ、イケメンでって付け足すのか?]
[んなわけねーっすよ!!!]
またいつものようにはしゃぐ青峰と黄瀬
[んでー?今度俺にも紹介しろよ]
黄瀬に肩をかける
[何をっすか???]
[とぼけんなっつーの]
[???]
[だーかーらー…]
耳元に唇を近づける
[ー]
[っな////!!!???]
青峰からバッと離れ真っ赤になった耳をおさえる
[お前そーいうのいんだろ?]
[いねーっすよ!!!何いってんすか!!!]
[とかいいながら…]
腕で近寄らせない黄瀬の頭を両手で近づけ耳元へ唇を寄せる
[ー]
[っ////!!!???]
顔を真っ赤になる黄瀬
口を金魚のようにパクパクする黄瀬
[…み、み、…緑間っちいいいぃぃぃ!!!]
泣きながら緑間の所へ走って行く
[うるさいのだよ、寄るな]
[っ、だって青峰っちがあぁぁ!!!]
[ハハハハハハハ]
その様子を見てゲラゲラ笑う青峰
それを見ていた黒子が青峰の傍に寄る
[あまり黄瀬君を虐めないで下さい、青峰君]
[んなこといったって糞うけるだろwwwwwww]
[…酷いですね。黄瀬君の気持ち知っててそんな態度とってるんですね]
[…ぁ?]
青峰の顔から笑顔が消える
[何いってんだ、テツ]
[ふざけないで下さい。黄瀬君を傷付けるようなことしないで下さいよ]
[…は、それはどーかな]