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□禁断01 *青黄
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(…あー、なんか全然満たされねー…)
ベットの上で下にいる女を抱きながら思う
乱暴に抱き、女が泣いたって優しくする気も、ましてや止める気だってない
抱いてる本人だってただの暇つぶし
(なんか飽きてきたな…)
もう気絶寸前の女をほっぽり出す
女をそのままにしてベッドから降りる
[あー、なんか今回もちげーな…]
ボリボリと頭を掻きながらベランダへ出る
背中から大きな翼を出し空を仰ぐ
夜に月が顔を出し月光を浴びる
翼を広げ悠々と夜空をとんだ
[またいっとんたんか、現世に]
魔界に戻り自室に入った途端後ろから声がする
[……これが仕事だろ]
[まぁ、そんなもんやろなー]
補佐の今吉が書類を持ったまま立ち尽くしていた
[…なんかしっくりこねーんだよ]
[好み通りとちゃったんか?]
[いや、いつも通りの巨乳ぶり]
[ならなんがそんなに気に食わんのや?]
[…飽きた]
ベットの上にボフンと飛び込み足をバタバタさせる
[なんかちげーことしてー]
[けったいなやっちゃのー、最初はのりのりやったやないか]
[うっせーよ、もうねみーんだって]
手でしっしっとあしらう
その様子をみて今吉も出ていく
静かになった部屋ではすぐに睡魔が襲ってきた