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□禁断05 *青黄
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[…はぁ]
大きく溜息をついて体を起き上がらせる
[…お前な…ほんっとふざけんなよ]
[……へ???]
何の事言ってるのか分からないような顔をする黄瀬に思う存分言ってやった
[お前…俺がどんだけ色んなことしてやったと思ってんだよ…!!!天使のお前らを消しにきただの、お前を汚したり、この公園で待ってたり、お前の攻撃にわざとひっかかったり…]
[あれわざとだったんすか?!]
[つっかかるとこをそこじゃねーよ!!!]
黄瀬の天然っぷりに圧倒される青峰だったが再び本調子に戻る
[…でもなんでそんな…]
[…わかってたんだよ]
黄瀬を俺の上からどかし立ち上がる
そして背中から大きく黒い翼を広げた
[…所詮は天然と悪魔…いつかは決裂しちまうんだ…どんなに互いが思いあっててもいつかは…だから俺はお前に消されることを選んだ]
さっき黄瀬が貫いたところは既穴が塞がっていた
[お前がいかに簡単に…思い残さず消せるのか必死に考えたし、実行した…でもやっぱ長く傍にい過ぎたらしいな]
[…でも…どうしてそこまで…]
ここで長く沈黙が続く
青峰はゆっくり口をひらいた
[…黄瀬、お前が好きだからだよ]
[…え]
こんなに軽く言ってもいいものかと思ったがそんなのすぐに馬鹿らしくなった
[お前と一緒にいて楽しかった…純粋に…もっと居たいと思った]
[…俺も…俺も青峰っちと、一緒にいて楽しかったっす…!!!]
顔を真っ赤にして黄瀬が言う
[…これから先もずっと青峰っちの傍に居たい!!!]
[……お前さ、それ意味分かっていってんの???]
[当たり前っす!!!]
グイッと顔を近付けて言う
[…俺と居たらお前も追われる身になるんだぞ]
[それはお互い様っす]
[逃げきれる可能性なんて少ねーんだぞ…]
[青峰っちと一緒に居れる時間が増えればそんなのどーでもいいっす]
[…]
言っても言うこと聞かない黄瀬に半ば呆れる
黄瀬をグイッと寄せる
[…本当にいーんだな]
[………はいっす]
黄瀬の返事を聞くと唇を重ねた
すると遠くから足音が聞こえる
[あ、…]
[糞、もうきやがったか…]
笠松の姿がちらっと見えた
それと同時に青峰が翼で二人の姿を纏い突風を引き起こす
そして青峰と黄瀬は姿を消したのだ