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□禁断07 *青黄
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[黄瀬!!!]
運ばれてきた黄瀬に駆け寄る
穢れが回ってきていて顔にまで及んでいた
綺麗だった翼もだんだん羽根が抜け落ちてきている
(…やっぱりあの時に止めて置けばよかったんだ!!! )
黄瀬が出て行った後すぐ追いかけた
あいつが行くところなんて協会の近くしかない
黄瀬の気配を察し公園に向かった
そこには黄瀬とターゲットの青峰がいた
公園の入口に入った瞬間に青峰の大きく黒い翼が広がられ黄瀬の体を覆い隠す
そして隠れる瞬間の顔が今にも焼き付いている
どこか悲しくそして幸せそうにみつめ口を動かす
声すら聞こえなかったがなんて言いたかったのかはすぐわかった
[すんませんっす]
黄瀬が消えた後すぐ天界から命令がきた
早く撤退し神の前に跪く
[…涼太はやはり大輝のところに向かったか]
その言葉を聞いて顔を上げる
いかにも分かっていたような口振りだった
(先が見えてたなら止めることだって出来んだろ!!!)
[おや、何か言いたそうだね幸男]
見透かされた感じで苛立ちがわく
[…いえ]
[そうか]
組んでいた脚を元に戻す赤司
[てつや]
[…ハイ]
今まで気付かなかったが赤司の後ろに隠れていたらしい
[大輝の空間を破壊し涼太とともに大輝を取り押さえろ]
[ちょ、ちょっと待って!!!]
赤司の言葉を聞いて違和感を感じた
[黄瀬まで取り押さえんのか!!!]
[当たり前だ、涼太は聖書に背いた。お前だって背いたらどうなるかわかるだろ]
[っ、しかし!!!]
言葉を続けようとしたが赤司の殺気に怖気づく
[僕の言う事は絶対だよ。例えどんな状況であっても取り押さえろ]
[おい、何をしている!!!]
他の天使が黄瀬を移動させる
[赤司様のめいにより罪人黄瀬涼太を牢獄へお連れします]
[ざけんなよ!!!]
その天使の胸元を掴む
[こいつは怪我してんだぞ!!!命だって危険な状況だぞ!!!]
[赤司様のめいは何も施す事無く早急に牢獄へ入れろとのことです]
[…治療ぐらいさせてやれ]
森山に指示を出す
[お辞めください。逆らえば貴方も牢獄行きですよ]
森山が近付こうとすると止められる
(…糞が!!!)