うたプリ♪レン&真斗

□甘いのはお前
1ページ/2ページ

仕事から帰って部屋に戻ると俺の机の上にピンクのリボンがかかっている箱が。

「神宮寺。これはなんだ?」

ふと聞いてみた。

「ああ、今日レディにもらったんだ。」

神宮寺は人からもらったものを必ず受け取る。
それが女性だったらなおさらだ。
あまりいい気はしないな・・・・。

「神宮寺。そういえばコレの中身なんだ?」

「チョコレートだってさ」

「チョコレート嫌いじゃなかったか?」

確かバレンタインデーのとき嫌いって言ってたはずだ。

「ああ。好きじゃない。」

なんだそれは。ただ単に俺に押し付けているだけじゃないか。

「食べてみろよ。」

残すのももったいない。食べてみようか・・・。

リボンをほどき箱を開けると鼻にふんわりとチョコレートの香りが。
一粒つまんだら少しチョコレートがゆがんでしまった。

「溶けているじゃないか。」

「暑いからな。しょうがない。」

さすがに戻すのは衛生上良くないと思いチョコレートを口に含んだ。
口の中でとろけていく・・・・。
神宮寺用にしてあるのかあまり甘くない。
ビターで大人な味わいだ。

「あまり甘くないぞ?お前でも食べられるんじゃないか?」

そう言ったとき神宮寺は俺の手首をひっぱり指に舌を絡めた。

「まずいな・・・。」

「俺の指がうまいわけないだろう。」

「まさか。うまいのは真斗だよ。」

指を二本口に含んで指の間に舌を強引に絡める。

「・・・・んっ」

「甘いのはチョコレートよりもお前だから」

耳元で小さく神宮寺は呟いた・・・・・。
俺はその一言で溶けそうな感覚におちいった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ