音感反射神経

□お酒と反動
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「ハヤト…遅いぞ馬鹿…!」

「……ヒューさん?」

実家に一泊して、夕方帰ってくると、ヒューさんがほんのり赤い顔で出迎えてくれました。



「…えーと…お酒、飲んでたんですか?」

「馬鹿!そんな事よりまず言うことがあるだろ!」

「…?えーと…?」


答えられないでいると、ヒューさんは一度俺を睨み、下に視線を落として消え入りそうな声で「ただいまくらい言えよ…」と。


…あぁ、寂しかったんですね。

「ただいま。ヒューさん、寂しくさせてすみません。」

「おかえり。……でも、誰も寂しいなんて言ってない。」

…全く、この人は…


「…そうですね、じゃあ、俺が寂しかったんですよ。」

「…子供だな。…いいぜ、寂しかったんなら甘えても。」

…素直じゃないなぁ。
でも、だからこそ。
「じゃあ、お言葉に甘えて。」

優しく触れるだけのキス。やっぱり、アルコールの香りがする。
すぐに離れると、すこし不満げな顔。

「…ヒューさんどうしました?」

「…足りない。」

「…え?」

「こんなんじゃ、全然足りないだろって言ってるんだ。」



高い体温。
はっきりと感じるのは、珍しくヒューさんから抱きついてきてくれたから。


…よっぽど、寂しかったんだと思う。


「…今日は、俺がしてやる。」

「えっ?」

「…寂しかったんだろ?慰めてやるよ。」

抱きついたまま、ぼそぼそ喋るヒューさん。

表情が見えないから、断定はできないけど、きっとさっき以上に真っ赤な顔なんだろうな。




___




あー…これはヤバイ。色々と。


いつもとは全然違い、とても積極的なのはいいけど…


その…エロすぎます。


「っ…はやっ…とぉ…」
乱れる呼吸。

粘着質な水音。

それから、少し震えながらも俺のモノに自ら腰をおろすヒューさん。

ヤバイ。これはヤバイ。すぐにイキそうなくらい気持ちいい。

普段、ヒューさんとしてる時でもだいぶ頑張っているけれど、今回は相当頑張らなくちゃ挿れただけでイキかねない。


だって、視覚的にも、感覚的にも、聴覚的にも…エロすぎる。

前になにかの雑誌で騎乗位がすごくいいとか見たけれど…確かに、この状態に陥れば納得。



全てがヒューさんの中に収まったが、キツいぐらいの締め付け。


「…は、やとっ、キス…。キスして…。」

やっぱりヒューさんもキツいのか、呼吸が落ち着かない。
むしろ、徐々に荒くなる。

もう正直自分も限界が近い。

上半身だけを起こして、ヒューさんを抱きしめ口付ける。
角度を変えて、何度も。

でも…やっぱり今日は…

「ヒューさんっ…そんなに、寂しかったんっ、ですか?」

ヒューさんの方からも舌を絡めてくる。

今にも泣きそうな顔をして…。

「んっ、寂しくなんっ…かぁ」


直後、ヒューさんが目を強く瞑って中の締め付けがキツくなる。

耐えきれずに、中に出してしまった。

でも、それどころじゃなくて。

「…ーっぁ、ハヤトっ…少し、だけ…少しだけで、いいから…」

このままでいさせて、だなんて。


本当に愛しいなと再確認。

今夜は、寂しくさせたぶんもヒューさんが満足するまで付き合いますよ。


お酒と反動


(昨日は、悪かった…)
(素直で、かわいかったですよ?)(……。)

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