小説/あまつき

□test
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「鴇ーこっちこっち」

紺が手招きをして鴇を呼ぶ。
「急かすなよ篠ノ女。第一こーいうのって女の子が入るもんじゃないの?」
「別にいいだろうが。金はもう入れたぞ」
「え、待ってよ!鞄置くから!!」
鴇がわたわたと鞄を置いている間に2人には似合わない高い声が説明を始める。


「綺麗に見せるくっきりと大人可愛いふわふわ!あなたはどっち?」

「なんか言い始めたよ篠ノ女!どうすんのさ!」
相も変わらず慌てる鴇に、「適当でいいだろ」と言う紺。
少し指を迷わせた後、くっきりとかかれた女性の写真を押した。

「好きな柄を選んでね!オススメはこれ!2つの「なんかめんどくせぇなぁ。」
「じゃあなんで入ったんだよ」
「なんとなく」
「なんとなくってなんだ!!」
「別にいいじゃねぇか。ほら撮るぞ」


アナウンスを無視して下らない会話を交わす間にどうやら撮影まで進んでいたようだ。
「3、2、1」

パシャッ


「こんな風に撮れたよ!」

現れた写真には棒立ちの紺と口が半開きの間抜け面をした鴇。「ぷっ…くくっ…」
「笑うことないだろ!!急だったんだから!!それにお前だってただ突っ立ってるだけじゃんか!!」

「3、2、1」

パシャッ



「「………」」


2枚目は紺に向かって拳を握る鴇の姿が撮れた。ポーズも何もない、ただの日常風景である。
「篠ノ女、なんかポーズくらい取ろうよ。…せっかくだし」
鴇の言葉に一瞬動きを止めた紺はニヤリと笑った。
「そうだなじゃあ―…」


「3、2、1」
グイッ
パシャッ



カウント途中に紺が鴇の腕を引っ張り抱き込んだ。
「こんなのでどうだ」
画面には紺に倒れ込むようにして抱きついている(ように見える)鴇が。珍しく鴇が積極的ともとれる一枚だ。


「な…ななな何してんだよ!別に俺はこうしろって言ってないし…」
「じゃあ何が良かった?後1枚だぞ」
「何って普通にしてれば……」
目を反らしながら言う鴇の言葉を聞いて紺は「普通ねぇ」と呟く。
「分かった。鴇、こっち向け」
「え?」
くるんと鴇が紺の方を向く。と同時に例の「3、2、1」


「んっ……………」
パシャッ


「…ん…!?…んうっん"〜〜っ!!」
撮り終わってもキスを続ける紺に鴇が抗議とばかりに拳を降った。既に顔には朱が散っている。
「んはっ…………何すんだよ!?俺は普通にしろって言っただけで何もキ、キスしろって意味じゃなかったんだけど!?」
「ひでぇ。俺はあくまで恋人としで普通゙の行動を取っただけだし?」
「いや…だからその…普通っていうのはピースとかさ…」
「鴇は俺とキスするの嫌??」


もごもご言い始めた鴇に紺が問うと鴇は俯いてしまった。下を向いていても耳が赤いのが隠せてない。

「別にっ…い…やじゃ無い…けど」
「ならいいだろ」
「〜〜〜〜っ」

何も返せなくなった鴇を紺はらくがきコーナーに押し込む、篠ノ女に似合わず落書きなんかをするのか…と鴇は思ったが、どうやら落書きをする気はないらしい。おもむろに携帯を取り出すと先程のプリクラを携帯に送り出した。

「ちょ、何やってんだよ?」と半ば噛み付くように尋ねた鴇に紺が「記念と自慢。周りの奴等に俺のはこんなに可愛い奴だよって教えねーと」なんて言うから。「〜〜〜〜っ篠ノ女の馬鹿っ」


らくがきコーナーの暖簾を潜ってきた鴇はゆでダコみたいに真っ赤だった。




*****
m(_ _)m…
m(_ _)mm(_ _)m
章やらページやらを練習するためのテストです。文才がない、ネタが良くある、オチがぐだぐだetc.はお見逃し下さい
ゆでダコ以外の表現があるはずなのにこれしか出てこないで鴇の色気をふっとばした私の馬鹿!
 

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