噺の種子

□エヴァ@
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「ねぇシンジくん、大好き」

「……僕も好きだったよ、渚」




Q


もし全部終わって、秋が来て、冬が過ぎて、春が来て桜が咲いたら、綾波もアスカもミサトさんも父さんだって一緒にみんなでお花見しよっか、なんて言って笑った。

そうして僕はまた独りになった。

「なんでいつもこうなるのかなぁ…っ」

いつも君を無くしてばかり。

「痛かったよね、苦しかったよね、辛かったよね…っ、ごめん、ごめんなさい、ごめんなさいっ…」

贖罪は終わらない。
幸せだけが見つからない。




「これ、今日初めて作ってみたんだ。モンブランっていうケーキなんだけど、栗のクリームを使うんだ。あっ、もちろん駄洒落じゃないからね?本当だよ!…もうっ。…でね、良かったら君に食べてもらいたいなって思って…えっ?いいの?…よかった、ダメ元だったけど言ってみて正解だったね。そうだ!今お茶淹れてくるから待ってて!大丈夫、君は座っててよ。君のために何かできるのが、すごく嬉しいんだ。」

「ねぇ、ねぇバカシンジ、もうやめなさいよ…そんなことしたって、アイツは、フィフスは!どこにもいないのよ?!ねぇ!やめて!!」

「…なに言ってるのアスカ、カヲルくんならちゃんとここにいるじゃないか。カヲルくんだけ知らんぷりされてるのっておかしいよ」

「、おかしいのはアンタの方よ!アイツは!アンタがその手で…!」

「惣流さん、だめ。言ってはだめよ。…ごめんなさい碇くん、私たち、帰るわね」

「あ、そうなんだ。うん、じゃあ、また今度誘うね。…それでね、カヲルくん」
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