日常茶飯事?

□Windows8
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「リーダーさあ」
出番待ちの控室で、五人が好きなように過ごしている。
そんななか、二宮が思い出した様に大野に話しかけた。
「ん?」
「確かあなた、タッチパネル式のPC持っていませんでした?」
首を傾げて目を瞑ると、思い出そうとしている。
「あぁ〜。確かにもらった気がする。出始めの頃に…どこやったかな?」
「そのPC全然使わなかったんですか?写真データの保存とか」
「写真データはディスクに直に落としてっから使ってない。いや、使ったよ。もらった時は…でも、最近は使ってないな〜。なに?」
「Windows8インストールしましょうよ」
「なんで?自分のにやればいいじゃん」
「タッチパネルは持っていないんですよ」
「みんなは?」
さっきから聞き耳立てていた櫻井、相葉、松本の三人は、大野の問に嬉々と答えた。
「うん、持ってないな」
「わざわざ買わないしねー」
「一つあれば十分だからなぁ」
「Windows8って、どれにインストールしてもいんだろ?」
松本が二宮に聞く。
「まあ、いいんですけど…タッチパネル式じゃないPCにインストールしたって、指スクロール出来ないんですから、意味ないでしょ?」
相葉が相槌をうつ。
「ふーん、そうなんだ?」
「興味なさそう?」
「うん。正直、興味ない」
二宮は大野に向き直ると、拝むように手を合わせた。
「リーダーしか持ってないみたいだし、次の時PC持ってきてよ、ね?」
「でも、スペック落ちちゃうのヤダなぁ」
「使ってないんでしょ?俺が中いらなさそうなの消したり、キレイに整理しますから…ね、ね?」
「う〜ん。ま、そこまでゆ〜なら…持って来るよ。次ね」
「はい、お願いします!」
櫻井が二宮に言う。
「ニノ。新しモノ好きだね?」
二宮がニッコリ笑った顔が、ポッキーCMの一話の人間ぽくて、櫻井は不安になった。
しかしその笑顔は、他の誰にも見えていなかった。
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