LIFE is…

□面白ければ、イイよ…
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N

「松潤かわいそうだったかな?」
振り向きざまに大野くんは俺たちに聞く。
「まあ、でもああいう答えを言っちゃったらしょうがないでしょ」
「そうですよ。W仲良しなんだ?WWはいっ!Wで済む話しだったのにね」
「何言いたかったのかね?」
「もう分からないな。きっと話さないよ、大野さん遮っちゃったもん」
「俺が悪かったの?」
「かもね〜」
「誰か話し聞いてやってよ。トイレに行ってさ」
そう言って大野さんは俺をジッと見る。
「え〜?俺〜?俺にも話すかどうかわかん無いよ〜?」
「まあまあ、同級生じゃん」
「クラス違うんですけど〜?」
「溜め込むとロクな事にならないからさ。頼むよ」
「話し掛けるだけで違いますかね?」
「そうそう!誰か話し聞くよ、が大切だよね」
勝手な事言って。
「じゃあ、あなたも来てくださいよ。相葉さん」
相葉さんの腕のあたりの服を掴みながら、二人に手を振り通路に出た。
「俺、相談事に向いてるかな?」
「相槌打つだけで違うでしょ」
「相葉だけに相槌?あはははっ」
「おかしいですか?それ?」


A

トイレに着くと、松潤は光一くんと一緒にいた。
「あっ…」
声を掛けようとした俺を二宮は制して、俺たちは隠れて聴き耳をたてる。
どうやら、もう相談事は始まっているようだった。
「そんな事言われてもしゃーないな。もう終わってしまったからなぁ」
「でも!録画だからやり直しは効きますよね?」
「松潤…おれらもな、権限はないんや。悪いな」
始まりが聞けてないから分からないけど、松潤は撮り直しを頼んでいるみたい。
「なぁ、大野は気にして無い思うで?」
「僕が!嫌なんです!」
「でもな、実際おもろかったで?大野が京都にいたのはホンマだしな。あいつがおもろくしてくれたんやんか、それを撮り直すのは失礼やろ。自分の想っている事が伝わらないなんて事、ようあるわ。これからは、伝わるようTVサイズに話すよう心掛けや。ほれ、お前を心配して来てるで?」
光一くんには暴露ていたようだ。
松潤が驚いた顔で俺たちを見る。
「すいません、お世話かけます」
俺は(いっこだけだけど)年長らしく、光一くんに挨拶した。
「行こうか、松潤」
松潤は一つ頷くと光一くんに頭を下げた。
「ありがとうございました!」
俺たちは控え室に引き上げた。
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