LIFE is…

□営業…?
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接待…4日目

今日は翔くんと二人でお仕事。雑誌の対談。
今翔くんはテストが迫っていて、本当は休んで勉強をしたいんだと思う。でも、それを言わずにやってしまうところが、格好いいんだよね。
だけど、心配なんだ。疲れているのが、見える。なるべく負担かけないように、今日は早く終わして帰ろう。
写真撮影もあるから、衣装に着替える。黙々と着替えていたら、翔くんが怒ったように言う。
「はなしてよ!」
「は?…俺…触ってないよね?」
万歳をする。両手には何も掴んでないよ?わかるでしょ。
「智くん。ずっとW接待Wしてるだろ?その事、聞きたい」
「別に、話すよぉな事ないよぉ」
俺は、手を上げたまま、言う。
「それより翔くん、悩みがあるんじゃない?」
翔くんは力なく、近くにあった椅子に座り込む。俺も横にある椅子を翔くんの前に持ってきて座った。
「俺たち、智くんにだけ無理させているよね?」
「接待?ふふっ。みんながハタチになったら、頼むよ。あ、でも翔くんは大学卒業してからね」
「…っ!」
口挟めないようにあいだあけずに話し続ける。
「ねぇ、W嵐の特徴Wってどんなだと思う?」
「…?…」
「おれはさぁ。みんなの個性が特徴だといいなぁって思う。だから、翔くんが大学に進学してくれて嬉しい。それはきっと、翔くんの個性に通じると思うんだぁ」
「でも、皆んなに迷惑かけて…一人で苛ついて…」
「翔くん辛いだろうに何時も笑っているって、凄いと思ってた。だけど、俺には弱音吐いてもイイからね?おにぃさんに甘えてごらん?」
「…おにぃさん、て」
翔くん、絶句した後にフワッと笑った。もう大丈夫そう。
「ねぇ?大学も四年間、しか!勉強出来ないと考えて、楽しんでみて?」
「何でも楽しんじゃう智くん方式だね?うん、そうしてみるよ」
俺の携帯がブルった。社長からだった。
「おはようございます、社長」
『おはよう。今日は仕事はどうなっている?』
「これから櫻井と雑誌の取材です。その後は無しです」
『そうか。じゃあ今日はそのまま休んで良い』
「はぃ?」
『今日は氏家さんは忙しいらしい。その代わり明日は我儘聞いてやってな?』
「…分かりました」
切れた。明日は何か言われそうだ。
「智くん?」
「うん、この仕事が終わったら、OFF!」
万歳してみる。
「そっか、じゃ早く終わそう?」
「ぅんっ!」
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