化猫少女【緋色夢】
□第1章『化猫』
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日が昇った…
1日の始まり…
…俺の1日は…山奥の一軒家から始まる
麻弥「ん〜…ねみぃ…」
カーテンを開けると
幻想的に光が差し込む森…否、山か…
つーか…木、木、木…
麻弥「…ん…腹減った…」
1人暮らしの俺は
家事は全て自分で行う
…料理は…意外に得意だったりする…
――ピンポーン
麻弥「ひにゃ!?」
俺の頭から猫耳が、
お尻から尻尾が生える…
…先祖が【化猫】だからか…
驚いたりすると出てくるんだよ…
ハァ…嫌になる…
つーか…こんな時間に誰だよ…
因みに現在時刻6:00…
麻弥「チッ…耳引っ込んでねぇのに…」
俺は室内にも関わらず帽子を被った
まあ…ここに来るやつなんて
大体決まってるけどな…
麻弥「…誰だよ…?」
??「言蔵です」
麻弥「…言蔵ぁ…? …美鶴かよ…」
来たのは言蔵美鶴…
ばばあの側近…
俺のことを知っている数少ない人間で
…俺とばばあの連絡係…
――ガチャ
麻弥「ったく…朝から何の用」
美鶴「麻弥様!!」
――ギュウッ
麻弥「…美鶴…離れろ…」
美鶴「あ…も、申し訳ありません…//」
麻弥「…嫌…いいけどさ…つーか、次代玉依姫…着いたんだろ? そいつにくっついてろよ…」
美鶴「…私はあの方が嫌いです…綺麗事ばかり仰るから…」
麻弥「そうかよ…」
俺から離れたあと
顔を伏せた…
小さく呟かれた言葉は悲しさと
怒りが見え隠れしていた…
麻弥「…で、何のよう?」
美鶴「あ…は、はい…ばば様がこちらを…」
麻弥「いらない、持って帰れ」
美鶴「麻弥様…」
ばばあからの手紙?
…きっとろくなこと書いてねぇよ…
つーか…美鶴…泣きそうな顔すんなよ…
弱いんだよな…唯一の味方だし…
美鶴は、さ…