おはなし きすまい

□ツンデレ彼氏はご機嫌ナナメ
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「なんで言わなかったの」



『…ごめんなさい』



俺の前でちひろは正座してて、俺はその前で腕を組んで立っている。



何故こんな状況になってるかと言うと…



「先に言ってくれてたらよかったのに」



『だって、太輔許してくれないと思ったんだもん…』



「ちひろが男と2人で会うのは嫌だけど、理由があったなら仕方ないじゃん」



『うん…』



友達が彼氏と喧嘩してて、その彼氏がちひろにそのことを相談するために会ってた、らしい。



「ただ、その男に会ったことを隠してたっていうのがだめなの」



『ごめんなさい…太輔』



少し俯いていた顔を上げて俺を涙目で見上げる。



潤んだ目で上目遣いとか、誘ってるとしか思えない。




「どうしよっかな」



『何でもするから』



そう言ってまた上目遣いで見てくる。





「言ったな?」



『え?』



俺はにやりと怪しく笑った。



ちひろはきょとんとした顔をした。






「じゃあさ、俺を癒して」






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