小説

□この恋ありですか?
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〜注意〜
●覚醒に紋章の謎キャラが魔符として仲間になっている
●魔符が本物の人物になったら…
●グレゴとンンの支援会話Cのネタバレあります。
●グレゴ×ノノ、マルス×シーダ、オグマ×ナバール(腐向け)マルス←チキ
●キャラ崩壊
以上が大丈夫な方だけお読み下さい。


絶望の未来を変えるため、未来からクロムの娘ルキナが過去である現在に神竜ナーガの力で現れ、仲間になった。それからというもの、他の仲間達の子供達も未来から現在に来てクロム達の仲間になっていた。


ンンという少女も同じく未来からやってきたルキナの仲間で、ノノとグレゴの娘である。
今日の騒ぎの発端は彼女の一言から始まる…。


グレゴが武器を整理しようと装備を保管する天幕に入った。するとンンがため息をついてそこにいた。グレゴがンンに声をかけると、どうやら母ノノのことで悩んでいたらしい。ノノの性格だから仕方ないと告げてもンンから甘やかしすぎだと逆に怒られた。しかもンンはとんでもないことを言い出した。
「お父さんはお母さんのどこが良かったですか。あんなに子供っぽいのに、よく女として見れましたですね。それともアレですか?お父さんは幼い少女しか好きになれないのですか?」
「ぶーーっ!お前…父親に対して何てことを…!」
「うろたえるなんて怪しいです。さては図星なのですね!?」
「そ…そーんなことないぞ!?俺はむしろ色っぽい女の人が好きだ…ってなーに言わせちゃうかねぇ!?」
「ふーん…。ならばますます怪しいのです。お父さんはなぜお母さんを選んだですか!さぁ白状するです!」
「なっ…!そんなこと娘に言えねーなぁ!も、もう勘弁してくれ!」
「あっ!逃げるとは卑怯なのです!待てですーー!!」
グレゴがンンから逃れようと天幕から出ようとするとちょうどオグマがやってきた。
「グレゴ、娘と追いかけっこか?仲がいいな」
「それどころじゃねー!!あいつとんでもないことを親にいいやがった!…ん?」
「?どうした?」
「ンン!俺とノノよりすごいやつがいるぞ!」
「へ?」
グレゴはンンにそう言うとオグマを捕まえてこう言った。
「こいつは恋人が女じゃなくて男なんだ。俺とノノはまだ男と女の関係だ。俺よりオグマのが怪しいだろ?」
「!グレゴー!お前!何言ってるんだあ〜!!」
「オグマさん本当ですか?本当なのですか!!」
「グレゴ!どうにかしろ!貴様!逃げる気か〜!!」
グレゴは天幕から走って去っていった。

オグマはンンに捕まっていた。
「え〜っと…ンン…手をはなしてくれないか?」
「だめです!白状しないとはなさないです!」
「(困った…言っていいのか…まだ子供だぞ…言ったらダメだろ…くそ、グレゴめ…)」
オグマが困惑していると天幕にシーダとチキが入ってきた。
「あら?オグマ、ンンちゃんと何してるの?」
「姫!(こんな時に姫がくるなんて最悪だー!!)」
「ンン、オグマさんに遊んでもらってたの?」
「違うのです!オグマさんが変態なのか確かめているです!」
「「え!!」」
「ンンー!!俺は変態じゃない!!」
「お父さんが言ってたです。オグマさんは女の人ではなく男の人が恋人だって!これは充分怪しいです!」
「ンンちゃん…それは間違ってるわ」
「へ?」
「同性愛も立派な愛の形なの。そんな偏見をもってはいけないわ」
「姫…(フォローする気はないわけですね…)」
「オグマさん…誰とそんな仲だったの?まさかマルスのお兄ちゃん?」
「チキ…(お前までそんな軽蔑したような目でみるのか…)」
「さあオグマ!恥ずかしがることないわ!相手が誰か言ってあげなさい!」
「言えるかーー!!」
「別にいいじゃない?というか私達の時代に、あなたさんざんロリコン疑惑たてられてたんだから今更犯罪歴増えてもどうってことないでしょ?」
「どうってことありますよ!そもそもロリコンではないですし!!」
「ンンも狙われてるですか〜??」
「大丈夫よンン!私が霧のブレスで守ってあげるわ」
「だから俺はロリコンじゃない!」
「あなたがロリコンじゃないなら恋人の名前さっさと教えてあげなさいよ。ンンちゃんだって安心するわ」
「姫…あなた楽しんでますね…」
「そうかしら?(笑)」
「オグマさん…マルスのお兄ちゃんが相手だったら私…葬り去るから!」
「竜石をだすな!!わかったから!姫、言いますよ…!だからチキを抑えててください!殺る気満々ですよ!」
オグマは観念したらしく恋人の名を告げた。
「ンン、チキ…俺はナバールが好きなんだ…だからロリコンでもないしマルス様が好きなわけは全くない。」
シーダは爆笑しているが、ンンとチキは吃驚していた。
「オグマさん…ナバールさんが相手だったの…!!」
「その人誰ですか?」
仲間に入ったばかりのンンはナバールを知らないらしいが、過去にマルスと共に戦ったチキはばっちりわかってしまった。
「ンンには後で教えてあげる。オグマさん…まさか彼とそういう仲だったなんて…納得だわ!」
「チキ?」
「…だってただの壊れた剣しか装備してないのに敵に必殺の一撃連発するんだもの!だいたい二人隣接して待機とかよくあったし!そういう時必ず二人して必殺の一撃出すんだもの!支援効果としか考えられないわ!どうしてあの頃気付かなかったのかしら…!!(笑)」
「…チキ…落ち着け…」
「チキさん、どうして笑ってるですか?」
「だって…こんな萌展開なのに、私ったら気付いてなかったなんて…私も子供だったのね…あはは」
「…チキ…二千年で変わったな…」
「オグマさんはそのナバールという人が好きなんですね!でも男同士です!何がそんなに良いんですか?それに非生産的です!そもそも同性のどこが興奮するんですか!!」
「おまっ…!子供のくせに何てこと言ってるんだ!!」
「答えるです!」
「オグマ、観念して全部説明してあげなさいよ(笑)」
「私も聞きたいわ、オグマさん(笑)」
「(この腐女子どもめ…)」
「それともただの遊びなんですか!!」
「なわけあるか!俺は別に男が好きなわけじゃない!!ナバールだから好きなんだ!それにあいつは女より色っぽいところがあるし、甘えてくるときなんてそれは可愛いし…って何言わせるんだあ〜!!」
ニヤニヤするシーダとチキ。
「ふ〜ん、じゃあ遊びじゃないわけですね。」
「…ああ。」
「他の男の人には関心ないですか?」
「あるわけない」
「ロリコンでは…」
「断じて違う!俺はナバール一筋だ!」
「わかった?ンンちゃん?オグマは変態じゃないわ」
「…まあ許してやるです!」
「良かったねオグマさん。」
「ああ…もう何とでもしてくれ…(泣)」
真っ白になってしまったオグマを放置してンン達は天幕を去った。
「俺…なんでこんな目にあうんだか…幸運が低いからか…?」
そう呟きながらオグマは何かを忘れるかのようにひたすら武器を整理し始めていたという。


シーダはマルスの所へ行き、チキとンンだけとなり駐屯している天幕近くを散歩することにした。
「お父さんがロリコンかもしれないです…この軍はまともな恋愛ができない男が多いですか?」
「グレゴが父親なのよね?でも相手はマムクートだから実年齢でいえばノノがロリコンになるわね」
「…どのみち両親はロリコンですか…」
「ふふっ。そうなっちゃうね」
「笑い事じゃないです〜」
「ごめんなさい。…あ!」
「へ?」
チキが見上げた先には木の上で寝そべっている人物がいた。
「ンン。あの人がナバールさんよ」
「え?」
あまりよく見えないのでどんな顔かわからないでいるとチキがナバールに声をかけた
「ナバールさん。ンンを紹介するわ。よかったら降りてきて」
ナバールは黙っていたが木から飛び降りてきたのでチキの声は聞こえたらしい。
「…」
「そんな怖い顔しないで。この子がンンよ。ノノとグレゴの子で未来からきたルキナの仲間よ」
「…ああ」
「…」
「ンン、挨拶は?」
「あ…はい!ンンです。よろしくです!」
「…ああ」
「ふふっ。ナバールさん他に何かしゃべってあげて。…あ、私、ルキナと約束があったのだわ!ごめんなさい!ナバールさん、ンンをお願い」
「へ!チキさん!」
チキは二人を残し去っていった。

残された二人は黙っていた。ナバールが元から無口なせいもあるのだが…。ンンは緊張してしゃべれなかった。
「(ほんとに男の人ですか!綺麗な顔です〜!体型もほっそりしてて女の人みたいです〜)」
「おい…」
「あ…!はいです!」
「お前…マムクートと人間の混血なのか?」
「はい。そうです!」
「竜になれるのか?」
「はい。」
「そうか…」
再び沈黙…


「おい…」
「はい!」
「チキとは仲がいいのか?」
「はい。よくお話するです」
「そうか…」
再び沈黙…


「…おい」
「はい?」
「父親はあの傭兵か?」
「はいです」
「…そうか」
「あの…変ですよね?」
「…?何がだ?」
「お母さんはあんな子供でお父さんとは見た目が釣り合わないです!実年齢では逆ですが…そんな夫婦に子供がいたら変に思われるです」
「…?そうなのか?」
「です!両親がロリコンという看板を背負っているみたいです。きっと私がいることを恥に思ってるです」
「…両親が本当に愛し合ってなければお前は存在しない。それに…」
「へ?」
「あいつらがもし互いの想いに偽りがあればお前の存在を疎ましく思うはずだ。お前のことを受け入れたのだからあいつらにとって見た目や他人からの目など些細なことなのではないか?」
「!」
「お前はそんな両親の子であることを誇りに思えばいい。」
「…ナバールさん…」
「まあ、子の立場としたら複雑なのかもしれんがな…」
そういいながら微笑むナバールをみてンンは顔が火照ったようにあつくなった。気を紛らわせるようにナバールに質問する。
「ナバールさんは恋人がオグマさんだとききました。ほんとですか?」
「ああ」
「へ!!認めるですか?」
「?ああ。」
「こういうことは普通の人は隠したがるです」
「そうなのか?」
「です!オグマさんは戸惑ってたです!」
「あいつはお前みたいな子供に話すのをためらったんだろう。変に真面目だからな」
「なんで好きなのですか?」
「…強いから。」
「それだけですか!」
「…あいつは誰よりも強い。だがそれにおごることもない。その力を振るうのは誰かのため…誰かを守るためだ。…あいつは自分のことより周りの者を大事にする。そのせいで傷だらけになろうと、罵られようと関係ない。そんなあいつの強さ…生き様に惚れた。」
「…そんなすごい人だったですか?」
「ああ。戦う様をみたら惚れるぞ。」
「…ンンのほうが強いです」
「あいつは大勢のマムクート相手に単身で戦う程の実力者だぞ?」
「そ…そんなに強いですか!」
「お前にどう思われてるんだ?あいつは…」
「言い訳がましい弱い男です!」
「な!」
「男好きとすぐに認めなかったです!ンンの追及を逃げようとしたです!」
「くっくっくっ…」
「?」
「あっはっは!」
「ナバールさん?」
「それはお前みたいな子供に言ったら教育上悪いと思ったんだ。あいつの戸惑った様が目に浮かぶ…ははは!」
ナバールはひとしきり笑うとンンに告げた。
「お前も大人になればあいつの魅力がわかるようになるさ。それに…」
「?」
「あいつは子供からもよく懐かれてた。人が良いからな。お前も遊んでもらえばいい」
「ンンは子供じゃないです!でも…」
「ん?」
「オグマさん、ナバールさん一筋だと言ってたです。それはハッキリと。」
「…そうか。あいつにそう思われてるなら俺は幸せ者だな」
「ナバールさん…ほんとにオグマさんのこと好きなんですね」
「ああ。俺は沢山罪を犯してきた汚い人間だが、あいつへの想いだけは唯一汚れのないものだと思う」
「そうですか。」
そういって微笑むナバールの顔をみて、ンンは胸があつくなった。
自分が抱いていた劣等感みたいなものがとけていくようだった。

オグマとナバールのような恋愛もある。両親も互いに想ってる。その気持ちは本物で尊いものなのだから、自分は何も引け目に思うことはないのだとンンは感じた。
〜終〜

〜あとがき〜
グレゴ×ノノのンンの場合でしたが、いかがだったでしょうか?私はノノの一番最初のお相手がグレゴだったのでンンとグレゴの会話は衝撃的でした。娘からあんなこといわれたら驚きますよ…。

オグマ隊長、いつも扱いがひどいけど…これでも大好きなんです!


ここまで読んで下さりありがとうございました。

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