Long Dream
□鏡の男
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・・おかしい。
ここはどこだ。
目が覚めたときに見えたのは海。
そして自分の倒れていた場所が船であること。
落ちていったときのことをよく思い出そうとして思案を巡らせたとき。
「船長、こんなとこで何してるんだ」
あたしはバッと顔をあげた。
そこにはあたしの右腕であるあいつがいた。
『ペンギン・・ここはどこだ?』
「は?・・・どこって甲板ですけど」
一瞬驚いた顔をしたが平然として答えるこいつに少し腹が立った。
『いつの間にこんなところにいたんだ。何かするときは言えといっていただろう』
「船長・・あんた何いってるんだ?」
意味が分からない、そう呟くペンギンに、それはこっちのセリフだと言えば溜息をつかれた。
「大体聞きたいのはこっちも同じです。こんな珍しく朝早くから起きてきていると思えばそんな恰好をして・・」
そんな恰好、あたしが今着ていたのはスーツだ。切り込みのときの正装だっていうのに何いってるんだこいつは。
段々と苛ついてきたとき
「おーいペンギン何してる・・ってあれ!!船長!何してるんすか!?」
『シャチ・・お前からも言ってくれ。・・というか待て、船長とはなんだ』
「は?」
驚いた顔をしたシャチにペンギンが今までの経緯を伝える。
「船長・・頭でも打ったんすか?」
『ふざけてなどいない。ボスのいうことが聞けないのか』
「ボス・・?」
『なんだ』
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!!あなたはこの船の船長のトラファルガー・ローだろ!?」