Long Dream
□お酌と酒豪に乾杯
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そっから先はどんちゃん騒ぎ。
「新しい仲間だ!宴だァア!!」
この一言から始まった。
次々と運び込まれてくる料理と酒でテーブルがあっという間に埋まっていく。
シャチが真ん中に立ち咳払いをする。
「ほんじゃ、新しい仲間に!!」
「乾杯!!」
「ペンギンそのセリフおれがいいたかった!!」
どっと溢れる笑い。しくしくと泣いているシャチを横目に料理をいただく。
『おいしい・・』
どれもこれも初めて食べる料理ばかりで、しかもお世辞抜きで美味しかった。
「おいコック聞いたか?!美味いってよ!」
「おれコックやっててよかったわ!」
と感涙するコック。おんおんと泣く彼に後でレシピを教えてもらおうと決意した。(また感涙されそうだが)
そういえば、と叫んであたしの向かいに座るシャチ。
「なんてよんだらいい?」
『できればファーストネームで呼んでほしいわ』
「じゃあ***、この酒飲むか?」
そういって隣に腰を下ろしたのはペンギン。
「あ゛っ、俺が一番に呼ぼうとおもったのに!!」
「お前がぼやぼやしてるからだ。で、飲むか?」
『頂こうかしら』
そういえば満足げに頬をあげて、お酒をついでくれた。
『いい香り・・、それにこの味好きだわ。』
喉を通るお酒が気持ちいい。
「そうか。おれたちの故郷の酒なんだ」
「それお前が大事にとっておいたやつか!!おれにも飲ませろよー」
「お前には勿体ない。よさをわかるやつでないとな」
ひでぇー、と呟きながら骨付き肉にかぶりつけばあっという間にシャチは機嫌がなおっていった。
単純だ・・と思えばそれが声に出ていたらしく、
「まったくだ」
とペンギンが苦笑していた。
ペンギンが持っているグラスの酒が減ってきているのに気付き
『お酌しましょうか?』
と笑えば、一瞬驚いた顔をしたが口の端をやんわりとあげて、頼む、と言ってきた。
お酌をしようとビンを傾けた瞬間、
ぐいっ
「お前ちょっとこっちこい」