Long Dream
□迷子の白熊
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ローとの勝負から数日、***はすっかりクルーたちに馴染んでいた。
そして今は白熊のベポとティータイムを始めようとしていた。
「***、ほんとにごめんね」
彼女の右腕と頬を見ながらしゅんと項垂れる。
『もう、それはいいって何回も言ってるでしょ〜』
「・・うん」
未だ気分の落ち込んでいるベポ。
『もー食べないんだったらケーキ食べちゃう!!』
ばくり、とベポのお皿にあったケーキを一口食べる。
「あーっ!!それは駄目だよー!」
続くようにベポも***のケーキを食べる。
『ベポのケーキ美味しいー』
「***のも美味しかったぁ」
『じゃあ半分こしよっか』
ニコリと笑う彼女の提案に目を輝かせてケーキを切り分ける。
キャッキャと黄色い声が食堂に響く。
それは数日前までは考えられないことだった。